1. 問題の内容
ド・モアブルの定理とその証明を求める問題です。
2. 解き方の手順
ド・モアブルの定理は、複素数の累乗に関する重要な定理です。
この定理は数学的帰納法を用いて証明できます。
まず、ド・モアブルの定理を述べます。
任意の整数 に対して、
が成立します。ここで、 は虚数単位です。
数学的帰納法を用いて証明します。
(1) のとき
となり、 のとき定理は成立します。
(2) のとき定理が成立すると仮定する。
すなわち、
が成立すると仮定します。
(3) のときを考える。
帰納法の仮定より、
右辺を展開すると、
三角関数の加法定理より、
したがって、
となり、 のときも定理は成立します。
(4) が負の整数の場合を考えます。 ( は正の整数)とすると、
は正の整数なので、ド・モアブルの定理より です。
したがって、
かつ であるから
.
以上より、数学的帰納法により、任意の整数 に対してド・モアブルの定理が成立することが証明されました。
3. 最終的な答え
ド・モアブルの定理:
( は整数)