関数 $f(x) = x^2 - 2ax + 2a$ ($0 \le x \le 2$) の最小値を $m(a)$ とする。 (1) $m(a)$ を求めよ。 (2) $b = m(a)$ のグラフを考え、$m(a)$ の最大値とそのときの $a$ の値を求めよ。

解析学関数の最小値二次関数場合分けグラフ
2025/5/20

1. 問題の内容

関数 f(x)=x22ax+2af(x) = x^2 - 2ax + 2a (0x20 \le x \le 2) の最小値を m(a)m(a) とする。
(1) m(a)m(a) を求めよ。
(2) b=m(a)b = m(a) のグラフを考え、m(a)m(a) の最大値とそのときの aa の値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) f(x)=x22ax+2af(x) = x^2 - 2ax + 2a を平方完成すると、
f(x)=(xa)2a2+2af(x) = (x-a)^2 - a^2 + 2a
軸は x=ax = a である。定義域は 0x20 \le x \le 2 である。
(i) a<0a < 0 のとき、最小値は f(0)=2af(0) = 2a となる。
(ii) 0a20 \le a \le 2 のとき、最小値は f(a)=a2+2af(a) = -a^2 + 2a となる。
(iii) a>2a > 2 のとき、最小値は f(2)=44a+2a=42af(2) = 4 - 4a + 2a = 4 - 2a となる。
したがって、
m(a)={2a(a<0)a2+2a(0a2)42a(a>2)m(a) = \begin{cases} 2a & (a < 0) \\ -a^2 + 2a & (0 \le a \le 2) \\ 4 - 2a & (a > 2) \end{cases}
(2) b=m(a)b = m(a) のグラフを考える。
(i) a<0a < 0 のとき、b=2ab = 2a であり、これは直線である。
(ii) 0a20 \le a \le 2 のとき、b=a2+2a=(a1)2+1b = -a^2 + 2a = -(a-1)^2 + 1 であり、これは上に凸の放物線である。頂点は (1,1)(1, 1) である。
(iii) a>2a > 2 のとき、b=42ab = 4 - 2a であり、これは直線である。
m(a)m(a) のグラフは、a=0a = 02a=02a = 0a2+2a=0-a^2 + 2a = 0 が一致し、a=2a = 2a2+2a=0-a^2 + 2a = 042a=04 - 2a = 0 が一致する。
b=m(a)b = m(a) のグラフは連続である。
0a20 \le a \le 2 において、b=a2+2a=(a1)2+1b = -a^2 + 2a = -(a-1)^2 + 1 は、a=1a = 1 のとき最大値 11 をとる。
a<0a < 0 において、b=2ab = 2a は単調減少である。
a>2a > 2 において、b=42ab = 4 - 2a は単調減少である。
したがって、m(a)m(a) の最大値は 11 であり、そのときの aa の値は 11 である。

3. 最終的な答え

(1)
m(a)={2a(a<0)a2+2a(0a2)42a(a>2)m(a) = \begin{cases} 2a & (a < 0) \\ -a^2 + 2a & (0 \le a \le 2) \\ 4 - 2a & (a > 2) \end{cases}
(2)
m(a)m(a) の最大値は 11 であり、そのときの aa の値は 11 である。

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