与えられた関数 $z = \log(x^2 + y^2)$ について、以下の2つの問いに答えます。 (1) 曲面 $z = \log(x^2 + y^2)$ のグラフを描き、曲線 $z = \log x$ との関係について説明します。 (2) $x = y = 1$ において、$x$ が 0.002 増加し、$y$ が 0.001 減少するとき、$z$ がどれだけ変化するかを求めます。

解析学偏微分全微分対数関数多変数関数
2025/5/20

1. 問題の内容

与えられた関数 z=log(x2+y2)z = \log(x^2 + y^2) について、以下の2つの問いに答えます。
(1) 曲面 z=log(x2+y2)z = \log(x^2 + y^2) のグラフを描き、曲線 z=logxz = \log x との関係について説明します。
(2) x=y=1x = y = 1 において、xx が 0.002 増加し、yy が 0.001 減少するとき、zz がどれだけ変化するかを求めます。

2. 解き方の手順

(1) グラフの概形と関係性について
- 曲面 z=log(x2+y2)z = \log(x^2 + y^2) のグラフは、原点 (0, 0) を中心とする円の半径の二乗の対数として表現されます。つまり、(x, y) が原点から遠ざかるほど z の値は大きくなります。グラフは、原点から離れるほど高くなる回転対称な曲面となります。
- 曲線 z=logxz = \log x との関係ですが、この曲面は x-y 平面内の円に対して z=logxz = \log x のグラフを回転させたものと考えることができます。具体的には、r=x2+y2r = \sqrt{x^2 + y^2} と置き換えることで、z=logr2=2logrz = \log r^2 = 2\log r となり、z=logxz = \log x のグラフをスケール変換(2倍)して回転させたものと類似しています。ただし、z=logxz=\log xx>0x>0のみ定義されるのに対し、z=log(x2+y2)z = \log(x^2 + y^2)(x,y)(0,0)(x,y) \ne (0,0) で定義される点が異なります。
(2) z の変化量の計算
- 全微分を用いて、zz の変化量 Δz\Delta z を近似します。
- zzxx に関する偏微分 zx\frac{\partial z}{\partial x} と、yy に関する偏微分 zy\frac{\partial z}{\partial y} を計算します。
\frac{\partial z}{\partial x} = \frac{2x}{x^2 + y^2}
\frac{\partial z}{\partial y} = \frac{2y}{x^2 + y^2}
- 全微分は次の式で与えられます。
\Delta z \approx \frac{\partial z}{\partial x} \Delta x + \frac{\partial z}{\partial y} \Delta y
- x=y=1x = y = 1, Δx=0.002\Delta x = 0.002, Δy=0.001\Delta y = -0.001 を代入します。
\frac{\partial z}{\partial x}\Bigr|_{(1,1)} = \frac{2(1)}{1^2 + 1^2} = 1
\frac{\partial z}{\partial y}\Bigr|_{(1,1)} = \frac{2(1)}{1^2 + 1^2} = 1
- Δz\Delta z を計算します。
\Delta z \approx (1)(0.002) + (1)(-0.001) = 0.002 - 0.001 = 0.001

3. 最終的な答え

(1) 曲面 z=log(x2+y2)z = \log(x^2 + y^2) のグラフは、原点から離れるほど高くなる回転対称な曲面である。この曲面は x-y 平面内の円に対して z=logxz = \log x のグラフをスケール変換して回転させたものと類似している。
(2) zz の変化量 Δz\Delta z は約 0.001 である。

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