正の実数 $a$ に対して、数列 $\{a_n\}_{n=1}^\infty$ を $a_n = (-1)^n a$ で定義する。この数列が収束しないことを示すための証明の空欄ア～エに適切な語句を選択する。

1. 問題の内容

正の実数 $a$ に対して、数列 $\{a_n\}_{n=1}^\infty$ を $a_n = (-1)^n a$ で定義する。この数列が収束しないことを示すための証明の空欄ア～エに適切な語句を選択する。

2. 解き方の手順

まず、数列$\{a_n\}$が実数$\alpha$に収束すると仮定する。このとき、任意の正の実数$\epsilon$に対して、ある自然数$N$が存在して、$N$以上のすべての自然数$n$に対して$|a_n - \alpha| < \epsilon$が成り立つ。

特に、正の実数$a$に対して、ある自然数$N_0$が存在して、$N_0$以上のすべての自然数$n$に対して$|a_n - \alpha| < a$が成り立つ。

次に、

$|a_{2n} - \alpha| + |a_{2n+1} - \alpha| < a + a = 2a$

を得る。

一方、すべての自然数$n$に対して、実数の絶対値の三角不等式より、

$|a_{2n} - \alpha| + |a_{2n+1} - \alpha| = |a_{2n} - \alpha + \alpha - a_{2n+1}|$

$\geq |(a_{2n} - \alpha) - (a_{2n+1} - \alpha)| = |a_{2n} - a_{2n+1}|$.

ここで、$a_{2n} = (-1)^{2n}a = a$ であり、$a_{2n+1} = (-1)^{2n+1}a = -a$ であるから、

$|a_{2n} - a_{2n+1}| = |a - (-a)| = |2a| = 2a$。

したがって、$|a_{2n} - \alpha| + |a_{2n+1} - \alpha| \geq 2a$ となるが、$|a_{2n} - \alpha| + |a_{2n+1} - \alpha| < 2a$ であることから、これは矛盾である。

したがって、数列$\{a_n\}_{n=1}^\infty$は収束しない。

ア：ある

イ：

ウ：$\geq$

エ：$2a$

3. 最終的な答え

ア：ある

イ：$n$

ウ：$\geq$

エ：$2a$