与えられた2つの2次対称行列を直交行列を用いて対角化する問題です。具体的には、 (1) $A = \begin{pmatrix} 4 & 2 \\ 2 & 4 \end{pmatrix}$ (2) $A = \begin{pmatrix} 0 & 4 \\ 4 & 6 \end{pmatrix}$ をそれぞれ対角化します。
2025/5/20
1. 問題の内容
与えられた2つの2次対称行列を直交行列を用いて対角化する問題です。具体的には、
(1)
(2)
をそれぞれ対角化します。
2. 解き方の手順
(1) 行列 の場合:
1. 固有値を求める。固有方程式 $|A - \lambda I| = 0$ を解く。
よって、固有値は と である。
2. 各固有値に対応する固有ベクトルを求める。
- のとき、 を解く。
より、。固有ベクトルは となる。これを正規化すると、 。
- のとき、 を解く。
より、。固有ベクトルは となる。これを正規化すると、 。
3. 正規直交化した固有ベクトルを列ベクトルとする直交行列 $P$ を作る。
4. 対角化された行列 $D$ を求める。$D = P^{-1}AP = P^TAP$($P$が直交行列なので)。
(2) 行列 の場合:
1. 固有値を求める。固有方程式 $|A - \lambda I| = 0$ を解く。
よって、固有値は と である。
2. 各固有値に対応する固有ベクトルを求める。
- のとき、 を解く。
より、。固有ベクトルは となる。これを正規化すると、 。
- のとき、 を解く。
より、。固有ベクトルは となる。これを正規化すると、 。
3. 正規直交化した固有ベクトルを列ベクトルとする直交行列 $P$ を作る。
4. 対角化された行列 $D$ を求める。$D = P^{-1}AP = P^TAP$($P$が直交行列なので)。
3. 最終的な答え
(1) 直交行列 で を対角化すると、 となる。
(2) 直交行列 で を対角化すると、 となる。