2次正方行列 $A$ による一次変換 $f_A: \mathbb{R}^2 \to \mathbb{R}^2$ によって、点 $(1, 0)$ が $(2, 2)$ に、点 $(0, 1)$ が $(-1, 1)$ に移されるとき、以下の問いに答えよ。 (i) 行列 $A$ を求めよ。 (ii) 点 $(3, 3)$ が一次変換 $f_A$ により移される点を求めよ。 (iii) 行列 $A$ の逆行列 $A^{-1}$ を求めよ。

1. 問題の内容

2次正方行列 $A$ による一次変換 $f_A: \mathbb{R}^2 \to \mathbb{R}^2$ によって、点 $(1, 0)$ が $(2, 2)$ に、点 $(0, 1)$ が $(-1, 1)$ に移されるとき、以下の問いに答えよ。

(i) 行列 $A$ を求めよ。

(ii) 点 $(3, 3)$ が一次変換 $f_A$ により移される点を求めよ。

(iii) 行列 $A$ の逆行列 $A^{-1}$ を求めよ。

2. 解き方の手順

(i) 行列 $A$ を求める。

一次変換 $f_A$ による点の移動は、行列 $A$ を用いて以下のように表される。

$f_A \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = A \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix}$

問題文より、

$A \begin{pmatrix} 1 \\ 0 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 2 \\ 2 \end{pmatrix}$

$A \begin{pmatrix} 0 \\ 1 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} -1 \\ 1 \end{pmatrix}$

よって、行列 $A$ は

$A = \begin{pmatrix} 2 & -1 \\ 2 & 1 \end{pmatrix}$

(ii) 点 $(3, 3)$ が一次変換 $f_A$ により移される点を求める。

$A \begin{pmatrix} 3 \\ 3 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 2 & -1 \\ 2 & 1 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 3 \\ 3 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 2 \times 3 + (-1) \times 3 \\ 2 \times 3 + 1 \times 3 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 6 - 3 \\ 6 + 3 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 3 \\ 9 \end{pmatrix}$

したがって、点 $(3, 3)$ は点 $(3, 9)$ に移される。

(iii) 行列 $A$ の逆行列 $A^{-1}$ を求める。

$A = \begin{pmatrix} 2 & -1 \\ 2 & 1 \end{pmatrix}$ の逆行列 $A^{-1}$ は、

$\det(A) = 2 \times 1 - (-1) \times 2 = 2 + 2 = 4$ より、

$A^{-1} = \frac{1}{\det(A)} \begin{pmatrix} 1 & 1 \\ -2 & 2 \end{pmatrix} = \frac{1}{4} \begin{pmatrix} 1 & 1 \\ -2 & 2 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 1/4 & 1/4 \\ -1/2 & 1/2 \end{pmatrix}$

3. 最終的な答え

(i) $A = \begin{pmatrix} 2 & -1 \\ 2 & 1 \end{pmatrix}$

(ii) $(3, 9)$

(iii) $A^{-1} = \begin{pmatrix} 1/4 & 1/4 \\ -1/2 & 1/2 \end{pmatrix}$