ある市場における需要曲線と供給曲線が与えられています。 需要曲線: $D = -p + 40$ 供給曲線: $S = 2p - 20$ 問題は以下の2点です。 1. 消費者余剰、生産者余剰、および市場の総余剰を求める。

1. 問題の内容

ある市場における需要曲線と供給曲線が与えられています。

需要曲線: $D = -p + 40$

供給曲線: $S = 2p - 20$

問題は以下の2点です。

1. 消費者余剰、生産者余剰、および市場の総余剰を求める。

2. 市場価格が現在より10上昇した場合の、消費者余剰、生産者余剰、および市場の総余剰の変化量を求める。

2. 解き方の手順

(1) 消費者余剰、生産者余剰、および市場の総余剰を求める

まず、均衡価格と均衡数量を求めます。

均衡条件は $D = S$ なので、

$-p + 40 = 2p - 20$

$3p = 60$

$p = 20$

均衡価格は$p = 20$です。

均衡数量は $D = -20 + 40 = 20$または$S = 2(20) - 20 = 20$より、$Q = 20$です。

次に、需要曲線と供給曲線のp切片（縦軸切片）を求めます。

需要曲線 $D = -p + 40$ より、 $Q = 0$のとき $p = 40$

供給曲線 $S = 2p - 20$ より、 $Q = 0$のとき $2p = 20$, $p = 10$

消費者余剰(CS)は、需要曲線と均衡価格の間の面積で計算されます。

CS = (1/2) * (40 - 20) * 20 = (1/2) * 20 * 20 = 200

生産者余剰(PS)は、均衡価格と供給曲線の間の面積で計算されます。

PS = (1/2) * (20 - 10) * 20 = (1/2) * 10 * 20 = 100

総余剰(TS)は、消費者余剰と生産者余剰の合計です。

TS = CS + PS = 200 + 100 = 300

(2) 市場価格を現在より10上昇すると、消費者余剰、生産者余剰、および市場の総余剰の変化量を求める

市場価格が10上昇すると、$p' = 20 + 10 = 30$ となります。

新しい消費者余剰(CS')を計算します。

新しい需要量 $Q' = -30 + 40 = 10$

CS' = (1/2) * (40 - 30) * 10 = (1/2) * 10 * 10 = 50

消費者余剰の変化 $\Delta CS = CS' - CS = 50 - 200 = -150$

新しい生産者余剰(PS')を計算します。

新しい供給量 $Q' = 2 * 30 - 20 = 40$。ただし、需要量は10しかないため、取引量は10になります。

PS' = (30-10)*10 + (1/2) * (2*30-20 - 10) * (40-10)

= 200

生産者余剰の変化 $\Delta PS = PS' - PS = 200-100 = 100$

ただし、取引量は10となるので、

$PS' = (30-10)*10 = 20*10 = 200$. この場合の変化は $\Delta PS = 200-100=100$

総余剰の変化 $\Delta TS = \Delta CS + \Delta PS = -150 + 100 = -50$

3. 最終的な答え

(1)

消費者余剰(CS): 200

生産者余剰(PS): 100

総余剰(TS): 300

(2)

消費者余剰の変化: -150

生産者余剰の変化: 100

総余剰の変化: -50