密度が一定の完全流体である空気について、地表面を原点とする鉛直上向きの$z$座標を考える。地表面での気圧が1気圧であるとき、ベルヌーイの定理を用いて、1000 m上空の気圧$P$を有効数字3桁で求める。

応用数学ベルヌーイの定理流体力学物理圧力近似
2025/6/16

1. 問題の内容

密度が一定の完全流体である空気について、地表面を原点とする鉛直上向きのzz座標を考える。地表面での気圧が1気圧であるとき、ベルヌーイの定理を用いて、1000 m上空の気圧PPを有効数字3桁で求める。

2. 解き方の手順

ベルヌーイの定理は、流線に沿って以下の式が成り立つことを示します。
P+12ρv2+ρgz=一定P + \frac{1}{2} \rho v^2 + \rho g z = 一定
ここで、PPは圧力、ρ\rhoは密度、vvは流速、ggは重力加速度、zzは高さです。
この問題では、空気を完全流体と仮定し、密度ρ\rhoが一定であるとします。
さらに、空気の流れは無視できるほど小さい(v0v \approx 0)と仮定すると、ベルヌーイの定理は以下のようになります。
P+ρgz=一定P + \rho g z = 一定
地表面(z=0z = 0)での気圧をP0P_0、1000 m上空(z=1000z = 1000 m)での気圧をPPとすると、
P0=1.013×105P_0 = 1.013 \times 10^5 Pa
ρ=1.293\rho = 1.293 kg/m3^3
g=9.80g = 9.80 m/s2^2
z=1000z = 1000 m
ベルヌーイの定理より、
P0+ρg(0)=P+ρg(1000)P_0 + \rho g (0) = P + \rho g (1000)
P0=P+ρg(1000)P_0 = P + \rho g (1000)
したがって、1000 m上空の気圧PPは、
P=P0ρgzP = P_0 - \rho g z
P=1.013×1051.293×9.80×1000P = 1.013 \times 10^5 - 1.293 \times 9.80 \times 1000
P=10130012671.4P = 101300 - 12671.4
P=88628.6P = 88628.6 Pa
有効数字3桁で表すと、P=8.86×104P = 8.86 \times 10^4 Pa

3. 最終的な答え

8.86×1048.86 \times 10^4 Pa

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