数列 $\{a_n\}$ と $\{b_n\}$ が与えられており、初期条件 $\begin{pmatrix} a_1 \\ b_1 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 1 \\ 1 \end{pmatrix}$ と漸化式 $\begin{pmatrix} a_{n+1} \\ b_{n+1} \end{pmatrix} = A \begin{pmatrix} a_n \\ b_n \end{pmatrix}$ (n = 1, 2, 3, ...)を満たす。ここで、行列Aは不明である。数列 $\{a_n\}$ と $\{b_n\}$ の一般項をそれぞれ求める。ただし、行列Aは指定されていないため、このままでは数列の一般項を特定することはできない。行列Aが与えられていることを前提に、解法を説明する。

代数学線形代数行列固有値固有ベクトル漸化式数列
2025/5/21

1. 問題の内容

数列 {an}\{a_n\}{bn}\{b_n\} が与えられており、初期条件 (a1b1)=(11)\begin{pmatrix} a_1 \\ b_1 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 1 \\ 1 \end{pmatrix} と漸化式 (an+1bn+1)=A(anbn)\begin{pmatrix} a_{n+1} \\ b_{n+1} \end{pmatrix} = A \begin{pmatrix} a_n \\ b_n \end{pmatrix} (n = 1, 2, 3, ...)を満たす。ここで、行列Aは不明である。数列 {an}\{a_n\}{bn}\{b_n\} の一般項をそれぞれ求める。ただし、行列Aは指定されていないため、このままでは数列の一般項を特定することはできない。行列Aが与えられていることを前提に、解法を説明する。

2. 解き方の手順

(1) 行列Aの固有値と固有ベクトルを求める。
まず、行列Aの固有方程式 AλI=0|A - \lambda I| = 0 を解き、固有値 λ1,λ2\lambda_1, \lambda_2 を求める。ここで、Iは単位行列である。
次に、各固有値 λi\lambda_i に対して、(AλiI)vi=0(A - \lambda_i I) \mathbf{v}_i = \mathbf{0} を満たす固有ベクトル vi\mathbf{v}_i を求める。
(2) 初期ベクトルを固有ベクトルで展開する。
初期ベクトル (a1b1)=(11)\begin{pmatrix} a_1 \\ b_1 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 1 \\ 1 \end{pmatrix} を、求めた固有ベクトル v1,v2\mathbf{v}_1, \mathbf{v}_2 の線形結合で表す。
つまり、(11)=c1v1+c2v2\begin{pmatrix} 1 \\ 1 \end{pmatrix} = c_1 \mathbf{v}_1 + c_2 \mathbf{v}_2 を満たす係数 c1,c2c_1, c_2 を求める。
(3) 一般項を求める。
漸化式 (an+1bn+1)=A(anbn)\begin{pmatrix} a_{n+1} \\ b_{n+1} \end{pmatrix} = A \begin{pmatrix} a_n \\ b_n \end{pmatrix} より、
(anbn)=An1(a1b1)\begin{pmatrix} a_n \\ b_n \end{pmatrix} = A^{n-1} \begin{pmatrix} a_1 \\ b_1 \end{pmatrix}
が成り立つ。ここで、An1A^{n-1} は次のように計算できる。
An1(c1v1+c2v2)=c1An1v1+c2An1v2=c1λ1n1v1+c2λ2n1v2A^{n-1} (c_1 \mathbf{v}_1 + c_2 \mathbf{v}_2) = c_1 A^{n-1} \mathbf{v}_1 + c_2 A^{n-1} \mathbf{v}_2 = c_1 \lambda_1^{n-1} \mathbf{v}_1 + c_2 \lambda_2^{n-1} \mathbf{v}_2
したがって、(anbn)=c1λ1n1v1+c2λ2n1v2\begin{pmatrix} a_n \\ b_n \end{pmatrix} = c_1 \lambda_1^{n-1} \mathbf{v}_1 + c_2 \lambda_2^{n-1} \mathbf{v}_2 となる。
この式から、ana_nbnb_n の一般項を求める。

3. 最終的な答え

行列Aが与えられていないため、具体的な一般項を求めることはできない。
しかし、上記の解き方の手順に従うことで、行列Aが与えられた場合に ana_nbnb_n の一般項を求めることができる。
具体的にAの値が例えば、 A=(2112)A = \begin{pmatrix} 2 & 1 \\ 1 & 2 \end{pmatrix} であれば、固有値は3と1、固有ベクトルは(11)\begin{pmatrix} 1 \\ 1 \end{pmatrix}(11)\begin{pmatrix} 1 \\ -1 \end{pmatrix}となり、an=3n+12a_n = \frac{3^n + 1}{2}bn=3n12b_n = \frac{3^n - 1}{2}となる。
しかしAが与えられていないため、一般解の計算手順の記述に留まる。

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