まず、ベクトルOAとOBをそれぞれ p=(a,b)、q=(c,d) とおく。 三角形OABの面積は、これらのベクトルが張る平行四辺形の面積の半分である。平行四辺形の面積は、ベクトルの外積の絶対値に等しい。
pとqの外積は、2次元の場合、 ad−bc で与えられる。したがって、三角形の面積は S=21∣ad−bc∣ となる。
次に、内積を用いてこの式を表すことを考える。内積 p⋅q=ac+bd であり、面積の式 ad−bc とは異なる。 ベクトル p=(a,b) を90度回転させたベクトルを p′ とする。p′=(−b,a) となる。このとき、p′ と q の内積は p′⋅q=(−b)c+ad=ad−bc となる。したがって、面積は
S=21∣p′⋅q∣ と表せる。
もう一つの表現として、ベクトル q=(c,d) を90度回転させたベクトルを q′ とする。 q′=(−d,c) となる。このとき、p と q′ の内積は p⋅q′=a(−d)+bc=−ad+bc=−(ad−bc) となる。したがって、面積は
S=21∣p⋅q′∣ と表せる。