点$(2, 1)$から放物線 $y = x^2 - 3x + 4$ に引いた2本の接線と、この放物線が囲む図形の面積を求める問題です。

1. 問題の内容

点$(2, 1)$から放物線 $y = x^2 - 3x + 4$ に引いた2本の接線と、この放物線が囲む図形の面積を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、放物線 $y = x^2 - 3x + 4$ 上の点 $(t, t^2 - 3t + 4)$ における接線を求めます。

$y' = 2x - 3$ なので、接線の傾きは $2t - 3$ となります。

したがって、接線の方程式は

$y - (t^2 - 3t + 4) = (2t - 3)(x - t)$

$y = (2t - 3)x - 2t^2 + 3t + t^2 - 3t + 4$

$y = (2t - 3)x - t^2 + 4$

この接線が点 $(2, 1)$ を通るので、

$1 = (2t - 3)(2) - t^2 + 4$

$1 = 4t - 6 - t^2 + 4$

$t^2 - 4t + 3 = 0$

$(t - 1)(t - 3) = 0$

$t = 1, 3$

よって、2つの接点は $(1, 2)$, $(3, 4)$ となり、それぞれの接線は

$t = 1$ のとき $y = -x + 5$

$t = 3$ のとき $y = 3x - 5$

となります。

放物線と接線で囲まれた面積は、公式 $\int_a^b (f(x) - g(x))dx = \frac{|a|}{6} (\beta - \alpha)^3$ (ただし、$f(x)=ax^2+bx+c$)を用いることができます。

まず、それぞれの接点でのx座標は$x=1, x=3$であるから、これらの点を交点として$f(x)$と$g(x)$で囲まれた面積を求めます。

$y = x^2 - 3x + 4$ と $y = -x + 5$ の交点の $x$ 座標は

$x^2 - 3x + 4 = -x + 5$

$x^2 - 2x - 1 = 0$

$(x-1)(x-1)=0$

$x=1$

$y = x^2 - 3x + 4$ と $y = 3x - 5$ の交点の $x$ 座標は

$x^2 - 3x + 4 = 3x - 5$

$x^2 - 6x + 9 = 0$

$(x-3)(x-3)=0$

$x=3$

2つの接線の交点は $-x + 5 = 3x - 5$ より、$4x = 10$, $x = \frac{5}{2}$ であり、$y = -\frac{5}{2} + 5 = \frac{5}{2}$ となる。

面積 $S$ は、$\int_1^{5/2} (x^2-3x+4 - (-x+5))dx + \int_{5/2}^{3} (x^2-3x+4 - (3x-5))dx$で計算することもできますが、ここでは異なる方針で解きます。

放物線 $y = x^2 - 3x + 4$ と2本の接線 $y = -x + 5$ および $y = 3x - 5$ で囲まれた図形の面積は、放物線と接線で囲まれた部分を分割して考える代わりに、$x=1,3$の間で放物線から2つの接線の交点を通る線分を引いてできる三角形との差として考えると、面積を求めることが出来ます。

2つの接線が交わる点のx座標を求めます。

$-x + 5 = 3x - 5$を解くと$4x = 10$より$x = 5/2$

2つの接線の交点のy座標は、$-x + 5 = -5/2 + 5 = 5/2$

接点の座標は$(1,2)$と$(3,4)$なので、放物線と接線が囲む領域は、x=1とx=3の間になります。

従って、放物線と線分で囲まれた図形の面積を求めることになります。

面積は

$\int_1^3 (x^2 - 3x + 4) dx - \frac{2+4}{2} (3-1) = [\frac{x^3}{3} - \frac{3x^2}{2} + 4x]_1^3 - 6 = (9 - \frac{27}{2} + 12) - (\frac{1}{3} - \frac{3}{2} + 4) - 6 = 21 - \frac{27}{2} - \frac{1}{3} + \frac{3}{2} - 4 - 6 = 11 - \frac{24}{2} - \frac{1}{3} = 11 - 12 - \frac{1}{3} = -1 - \frac{1}{3} = -\frac{4}{3}$.

絶対値を取って $\frac{4}{3}$

3. 最終的な答え

$\frac{4}{3}$