双曲線 $\frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{b^2} = 1$ (ただし $a>0$, $b>0$)上の点 $P(p, q)$(ただし $p>0$, $q>0$)を通り、2つの漸近線にそれぞれ平行な直線を引きます。その直線が漸近線と交わる点を $y$ 座標が大きい方から順に $Q$, $R$ とします。このとき、平行四辺形 $ORPQ$ ($O$ は原点)の面積 $S$ を求めます。

幾何学双曲線漸近線平行四辺形面積
2025/5/22

1. 問題の内容

双曲線 x2a2y2b2=1\frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{b^2} = 1 (ただし a>0a>0, b>0b>0)上の点 P(p,q)P(p, q)(ただし p>0p>0, q>0q>0)を通り、2つの漸近線にそれぞれ平行な直線を引きます。その直線が漸近線と交わる点を yy 座標が大きい方から順に QQ, RR とします。このとき、平行四辺形 ORPQORPQOO は原点)の面積 SS を求めます。

2. 解き方の手順

まず、双曲線の漸近線は y=baxy = \frac{b}{a}xy=baxy = -\frac{b}{a}x です。
P(p,q)P(p, q) を通り、y=baxy = \frac{b}{a}x に平行な直線は yq=ba(xp)y - q = \frac{b}{a}(x - p) すなわち y=baxbap+qy = \frac{b}{a}x - \frac{b}{a}p + q です。
この直線と漸近線 y=baxy = -\frac{b}{a}x との交点が RR です。
yy 座標がより大きい方が QQ なので、QQ は点 P(p,q)P(p,q) を通り、y=baxy = -\frac{b}{a}x に平行な直線 yq=ba(xp)y - q = -\frac{b}{a}(x - p) すなわち y=bax+bap+qy = -\frac{b}{a}x + \frac{b}{a}p + q と漸近線 y=baxy = \frac{b}{a}x との交点です。
QQ の座標を求めます。
y=baxy = \frac{b}{a}xy=bax+bap+qy = -\frac{b}{a}x + \frac{b}{a}p + q を連立して解きます。
bax=bax+bap+q\frac{b}{a}x = -\frac{b}{a}x + \frac{b}{a}p + q
2bax=bap+q\frac{2b}{a}x = \frac{b}{a}p + q
x=a2b(bap+q)=p2+aq2bx = \frac{a}{2b}(\frac{b}{a}p + q) = \frac{p}{2} + \frac{aq}{2b}
y=bax=ba(p2+aq2b)=bp2a+q2y = \frac{b}{a}x = \frac{b}{a}(\frac{p}{2} + \frac{aq}{2b}) = \frac{bp}{2a} + \frac{q}{2}
よって、Q(p2+aq2b,bp2a+q2)Q(\frac{p}{2} + \frac{aq}{2b}, \frac{bp}{2a} + \frac{q}{2}) です。
平行四辺形 ORPQORPQ の面積は、ベクトル OP\vec{OP}OQ\vec{OQ} の外積の絶対値の2倍です。
OP=(p,q)\vec{OP} = (p, q)
OQ=(p2+aq2b,bp2a+q2)\vec{OQ} = (\frac{p}{2} + \frac{aq}{2b}, \frac{bp}{2a} + \frac{q}{2})
平行四辺形 ORPQORPQ の面積 S=p(bp2a+q2)q(p2+aq2b)S = |p(\frac{bp}{2a} + \frac{q}{2}) - q(\frac{p}{2} + \frac{aq}{2b})|
S=bp22a+pq2pq2aq22b=bp22aaq22b=12bp2aaq2b=12b2p2a2q2abS = |\frac{bp^2}{2a} + \frac{pq}{2} - \frac{pq}{2} - \frac{aq^2}{2b}| = |\frac{bp^2}{2a} - \frac{aq^2}{2b}| = \frac{1}{2}|\frac{bp^2}{a} - \frac{aq^2}{b}| = \frac{1}{2}|\frac{b^2p^2 - a^2q^2}{ab}|
P(p,q)P(p, q) は双曲線 x2a2y2b2=1\frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{b^2} = 1 上の点なので、p2a2q2b2=1\frac{p^2}{a^2} - \frac{q^2}{b^2} = 1 が成り立ちます。
b2p2a2q2=a2b2b^2p^2 - a^2q^2 = a^2b^2
S=12a2b2ab=12ab=ab2S = \frac{1}{2}|\frac{a^2b^2}{ab}| = \frac{1}{2}|ab| = \frac{ab}{2}
(∵ a>0,b>0a>0, b>0

3. 最終的な答え

ab2\frac{ab}{2}

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