$0^\circ \le \theta \le 180^\circ$ のとき、次の不等式を満たす$\theta$の値の範囲を求める問題です。 (1) $\sin \theta \le \frac{1}{2}$ (2) $0 < \tan \theta \le 1$ (3) $1 \le -2\cos \theta < \sqrt{3}$

1. 問題の内容

$0^\circ \le \theta \le 180^\circ$ のとき、次の不等式を満たす$\theta$の値の範囲を求める問題です。

(1) $\sin \theta \le \frac{1}{2}$

(2) $0 < \tan \theta \le 1$

(3) $1 \le -2\cos \theta < \sqrt{3}$

2. 解き方の手順

(1) $\sin \theta \le \frac{1}{2}$

$0^\circ \le \theta \le 180^\circ$の範囲で $\sin \theta = \frac{1}{2}$ を満たす$\theta$は、$\theta = 30^\circ, 150^\circ$です。

$\sin \theta$のグラフから、$\sin \theta \le \frac{1}{2}$を満たす$\theta$の範囲は、

$0^\circ \le \theta \le 30^\circ, 150^\circ \le \theta \le 180^\circ$

(2) $0 < \tan \theta \le 1$

$0^\circ \le \theta \le 180^\circ$の範囲で$\tan \theta$を考えると、$\theta = 90^\circ$では定義されません。

$0 < \tan \theta \le 1$ を満たす$\theta$の範囲を求めます。

$\tan \theta = 1$ を満たす$\theta$は、$\theta = 45^\circ$です。

$\tan \theta > 0$ となるのは、$0^\circ < \theta < 90^\circ$のときです。

したがって、$0 < \tan \theta \le 1$を満たす$\theta$の範囲は、$45^\circ$を含み、かつ$0^\circ < \theta < 90^\circ$を満たす範囲なので、

$45^\circ \le \theta < 90^\circ$

(3) $1 \le -2\cos \theta < \sqrt{3}$

不等式を $-2$ で割ると、不等号の向きが変わります。

$-\frac{\sqrt{3}}{2} < \cos \theta \le -\frac{1}{2}$

$0^\circ \le \theta \le 180^\circ$の範囲で$\cos \theta = -\frac{1}{2}$ を満たす$\theta$は、$\theta = 120^\circ$です。

$\cos \theta = -\frac{\sqrt{3}}{2}$ を満たす$\theta$は、$\theta = 150^\circ$です。

$\cos \theta$のグラフから、$-\frac{\sqrt{3}}{2} < \cos \theta \le -\frac{1}{2}$を満たす$\theta$の範囲は、

$120^\circ \le \theta < 150^\circ$

3. 最終的な答え

(1) $0^\circ \le \theta \le 30^\circ, 150^\circ \le \theta \le 180^\circ$

(2) $45^\circ \le \theta < 90^\circ$

(3) $120^\circ \le \theta < 150^\circ$