$a$ を定数とし、$f(x) = -(9^x + \frac{1}{9^x}) + a(3^x + \frac{1}{3^x}) + 2$ とする。$t = 3^x + \frac{1}{3^x}$ とおいて、$f(x) = n$ ($n$ は定数) を満たす実数 $x$ の個数について考える。 (1) 相加平均と相乗平均の大小関係から $t \ge \text{ア}$ である。ここで、$t = 3^x + \frac{1}{3^x}$ の両辺に $3^x$ を掛けて整理すると $(3^x)^2 - t \cdot 3^x + 1 = 0$ となり、$3^x = X$ とおくと、$X$ の2次方程式 $X^2 - tX + 1 = 0$ を得る。$t = \text{ア}$ のとき、①は $\text{イ}$ 。また、$t > \text{ア}$ のとき、①は $\text{ウ}$ 。また、$t \ge \text{ア}$ のとき、①の実数解のそれぞれに対して、$3^x = X$ を満たす $x$ の値はただ一つに定まる。 (2) $t^2 = 9^{2x} + \frac{1}{9^{2x}} + \text{エ}$ であるから、$f(x)$ は $t$ を用いて $f(x) = -t^2 + at + \text{オ}$ と表せる。 (3) $a = 8$ とすると、$ty$ 平面における $y = -t^2 + 8t + \text{オ}$ のグラフの概形は $\text{カ}$ の実線部分である。これと(1)より $f(x) = 12$ を満たす $x$ の個数は $\text{キ}$ 。$f(x) = 16$ を満たす $x$ の個数は $\text{ク}$ 。$f(x) = 18$ を満たす $x$ の個数は $\text{ケ}$ 。

1. 問題の内容

$a$ を定数とし、$f(x) = -(9^x + \frac{1}{9^x}) + a(3^x + \frac{1}{3^x}) + 2$ とする。$t = 3^x + \frac{1}{3^x}$ とおいて、$f(x) = n$ ($n$ は定数) を満たす実数 $x$ の個数について考える。

(1) 相加平均と相乗平均の大小関係から $t \ge \text{ア}$ である。ここで、$t = 3^x + \frac{1}{3^x}$ の両辺に $3^x$ を掛けて整理すると $(3^x)^2 - t \cdot 3^x + 1 = 0$ となり、$3^x = X$ とおくと、$X$ の2次方程式 $X^2 - tX + 1 = 0$ を得る。$t = \text{ア}$ のとき、①は $\text{イ}$ 。また、$t > \text{ア}$ のとき、①は $\text{ウ}$ 。また、$t \ge \text{ア}$ のとき、①の実数解のそれぞれに対して、$3^x = X$ を満たす $x$ の値はただ一つに定まる。

(2) $t^2 = 9^{2x} + \frac{1}{9^{2x}} + \text{エ}$ であるから、$f(x)$ は $t$ を用いて $f(x) = -t^2 + at + \text{オ}$ と表せる。

(3) $a = 8$ とすると、$ty$ 平面における $y = -t^2 + 8t + \text{オ}$ のグラフの概形は $\text{カ}$ の実線部分である。これと(1)より $f(x) = 12$ を満たす $x$ の個数は $\text{キ}$ 。$f(x) = 16$ を満たす $x$ の個数は $\text{ク}$ 。$f(x) = 18$ を満たす $x$ の個数は $\text{ケ}$ 。

2. 解き方の手順

(1) 相加平均と相乗平均の大小関係より、$3^x + \frac{1}{3^x} \ge 2 \sqrt{3^x \cdot \frac{1}{3^x}} = 2$。よって、アは2。

$t = 2$ のとき、①は $X^2 - 2X + 1 = (X-1)^2 = 0$ となり、$X = 1$ というただ一つの実数解をもつ。よって、イは1。

$t > 2$ のとき、①の判別式は $D = t^2 - 4$。$t > 2$ より $t^2 > 4$ なので、$D > 0$。したがって、①は異なる二つの実数解をもつ。よって、ウは0。

(2) $t^2 = (3^x + \frac{1}{3^x})^2 = (3^x)^2 + 2 \cdot 3^x \cdot \frac{1}{3^x} + (\frac{1}{3^x})^2 = 9^x + 2 + \frac{1}{9^x}$。したがって、$9^x + \frac{1}{9^x} = t^2 - 2$。よって、エは2。

$f(x) = -(9^x + \frac{1}{9^x}) + a(3^x + \frac{1}{3^x}) + 2 = -(t^2 - 2) + at + 2 = -t^2 + at + 4$。よって、オは4。

(3) $a = 8$ のとき、$y = -t^2 + 8t + 4 = -(t^2 - 8t) + 4 = -(t^2 - 8t + 16) + 16 + 4 = -(t-4)^2 + 20$。

$t \ge 2$ より、このグラフは $t=4$ で最大値20を取り、上に凸な放物線の $t \ge 2$ の部分である。このグラフはカの⓪。

$f(x) = 12$ を満たす $x$ の個数は $y = -t^2 + 8t + 4$ と $y = 12$ の交点の個数で決まる。$-t^2 + 8t + 4 = 12$ より $t^2 - 8t + 8 = 0$。$t = \frac{8 \pm \sqrt{64 - 32}}{2} = 4 \pm \sqrt{8} = 4 \pm 2\sqrt{2}$。$4-2\sqrt{2} \approx 4 - 2(1.414) = 4 - 2.828 = 1.172 < 2$ なので不適。$4+2\sqrt{2} \approx 4 + 2.828 = 6.828$ は条件を満たす。$t>2$ のとき$x$の値が2つ決まるのでキは2。

$f(x) = 16$ を満たす $x$ の個数は $y = -t^2 + 8t + 4$ と $y = 16$ の交点の個数で決まる。$-t^2 + 8t + 4 = 16$ より $t^2 - 8t + 12 = 0$。$(t-2)(t-6) = 0$。$t=2, 6$。$t=2$ のとき、$x$の値は1つ。$t=6$ のとき、$x$の値は2つ。合わせてクは3。

$f(x) = 18$ を満たす $x$ の個数は $y = -t^2 + 8t + 4$ と $y = 18$ の交点の個数で決まる。$-t^2 + 8t + 4 = 18$ より $t^2 - 8t + 14 = 0$。$t = \frac{8 \pm \sqrt{64 - 56}}{2} = 4 \pm \sqrt{2}$。$4-\sqrt{2} \approx 4 - 1.414 = 2.586 > 2$。$4+\sqrt{2} \approx 4 + 1.414 = 5.414 > 2$。どちらも $t > 2$ なので、$x$ の値が2つずつ。合わせてケは4。

3. 最終的な答え

ア：2

イ：1

ウ：0

エ：2

オ：4

カ：0

キ：2

ク：3

ケ：4