赤球4個と白球2個が入った袋から、取り出し方Xと取り出し方Yでそれぞれ2個ずつ球を取り出す。 取り出し方X:1個取り出して色を確認後、袋に戻す。これを2回繰り返す。 取り出し方Y:同時に2個取り出し、色を確認する。これを1回行う。 取り出し方Xで取り出された赤球の個数を確率変数X、取り出し方Yで取り出された赤球の個数を確率変数Yとする。 (1) 確率変数Xの確率分布、期待値E(X)、期待値E(Y)を求める。 (2) 分散V(X)、分散V(Y)を求める。 (3) 確率変数Z=X+Yとしたとき、Zの期待値E(Z)、E(XY)、分散V(Z)を求める。

確率論・統計学確率確率変数期待値分散確率分布
2025/5/24
## 解答

1. 問題の内容

赤球4個と白球2個が入った袋から、取り出し方Xと取り出し方Yでそれぞれ2個ずつ球を取り出す。
取り出し方X:1個取り出して色を確認後、袋に戻す。これを2回繰り返す。
取り出し方Y:同時に2個取り出し、色を確認する。これを1回行う。
取り出し方Xで取り出された赤球の個数を確率変数X、取り出し方Yで取り出された赤球の個数を確率変数Yとする。
(1) 確率変数Xの確率分布、期待値E(X)、期待値E(Y)を求める。
(2) 分散V(X)、分散V(Y)を求める。
(3) 確率変数Z=X+Yとしたとき、Zの期待値E(Z)、E(XY)、分散V(Z)を求める。

2. 解き方の手順

(1) 確率変数Xの確率分布を求める。
* X=0となる確率:2回とも白球を取り出す確率。26×26=19\frac{2}{6} \times \frac{2}{6} = \frac{1}{9}
* X=1となる確率:1回赤球、1回白球を取り出す確率。46×26+26×46=836+836=49\frac{4}{6} \times \frac{2}{6} + \frac{2}{6} \times \frac{4}{6} = \frac{8}{36} + \frac{8}{36} = \frac{4}{9}
* X=2となる確率:2回とも赤球を取り出す確率。46×46=49\frac{4}{6} \times \frac{4}{6} = \frac{4}{9}
| X | 0 | 1 | 2 | 計 |
|---|---|---|---|---|
| P | 19\frac{1}{9} | 49\frac{4}{9} | 49\frac{4}{9} | 1 |
よって、ア=19\frac{1}{9}、ウ=49\frac{4}{9}、エ=49\frac{4}{9}、イ=19\frac{1}{9}
確率変数Xの期待値E(X)を求める。
E(X)=0×19+1×49+2×49=49+89=129=43E(X) = 0 \times \frac{1}{9} + 1 \times \frac{4}{9} + 2 \times \frac{4}{9} = \frac{4}{9} + \frac{8}{9} = \frac{12}{9} = \frac{4}{3}
よって、オ=4、カ=3。
確率変数Yの期待値E(Y)を求める。
Y=0となる確率:2個とも白球を取り出す確率。2C26C2=115\frac{2C2}{6C2} = \frac{1}{15}
Y=1となる確率:赤球1個、白球1個を取り出す確率。4C1×2C16C2=815\frac{4C1 \times 2C1}{6C2} = \frac{8}{15}
Y=2となる確率:2個とも赤球を取り出す確率。4C26C2=615=25\frac{4C2}{6C2} = \frac{6}{15} = \frac{2}{5}
E(Y)=0×115+1×815+2×615=815+1215=2015=43E(Y) = 0 \times \frac{1}{15} + 1 \times \frac{8}{15} + 2 \times \frac{6}{15} = \frac{8}{15} + \frac{12}{15} = \frac{20}{15} = \frac{4}{3}
よって、キ=4、ク=3。
(2) 分散V(X)を求める。
E(X2)=02×19+12×49+22×49=49+169=209E(X^2) = 0^2 \times \frac{1}{9} + 1^2 \times \frac{4}{9} + 2^2 \times \frac{4}{9} = \frac{4}{9} + \frac{16}{9} = \frac{20}{9}
V(X)=E(X2)(E(X))2=209(43)2=209169=49V(X) = E(X^2) - (E(X))^2 = \frac{20}{9} - (\frac{4}{3})^2 = \frac{20}{9} - \frac{16}{9} = \frac{4}{9}
よって、ケ=4、コ=9。
分散V(Y)を求める。
E(Y2)=02×115+12×815+22×615=815+2415=3215E(Y^2) = 0^2 \times \frac{1}{15} + 1^2 \times \frac{8}{15} + 2^2 \times \frac{6}{15} = \frac{8}{15} + \frac{24}{15} = \frac{32}{15}
V(Y)=E(Y2)(E(Y))2=3215(43)2=3215169=968045=1645V(Y) = E(Y^2) - (E(Y))^2 = \frac{32}{15} - (\frac{4}{3})^2 = \frac{32}{15} - \frac{16}{9} = \frac{96 - 80}{45} = \frac{16}{45}
よって、サシ=16、スセ=45。
(3) 期待値E(Z)を求める。
E(Z)=E(X+Y)=E(X)+E(Y)=43+43=83E(Z) = E(X+Y) = E(X) + E(Y) = \frac{4}{3} + \frac{4}{3} = \frac{8}{3}
よって、ソ=8、タ=3、チ=3。
XとYが互いに独立であるとき、E(XY)=E(X)E(Y)=43×43=169E(XY) = E(X)E(Y) = \frac{4}{3} \times \frac{4}{3} = \frac{16}{9}
よって、ツ=2。
分散V(Z)を求める。
V(Z)=V(X+Y)=V(X)+V(Y)=49+1645=20+1645=3645=45V(Z) = V(X+Y) = V(X) + V(Y) = \frac{4}{9} + \frac{16}{45} = \frac{20+16}{45} = \frac{36}{45} = \frac{4}{5}
よって、テ=3、ト=4、ナ=5。

3. 最終的な答え

(1)
ア: 1、イ: 9、ウ: 4、エ: 4
オ: 4、カ: 3
キ: 4、ク: 3
(2)
ケ: 4、コ: 9
サシ: 16、スセ: 45
(3)
ソ: 8、タ: 8、チ: 3
ツ: 2
テ: 3、ト: 4、ナ: 5

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