10人の男子学生の身長(cm)と体重(kg)のデータが与えられています。 (1) 散布図を描きます。 (2) 身長(x)の標本平均と標本分散を小数第1位まで求めます。 (3) 体重(y)の標本平均と標本分散を小数第1位まで求めます。 (4) 身長(x)と体重(y)の共分散を小数第1位まで求めます。

確率論・統計学統計標本平均標本分散共分散散布図
2025/5/25

1. 問題の内容

10人の男子学生の身長(cm)と体重(kg)のデータが与えられています。
(1) 散布図を描きます。
(2) 身長(x)の標本平均と標本分散を小数第1位まで求めます。
(3) 体重(y)の標本平均と標本分散を小数第1位まで求めます。
(4) 身長(x)と体重(y)の共分散を小数第1位まで求めます。

2. 解き方の手順

(2) 身長(x)の標本平均と標本分散を計算します。
身長のデータは、176, 184, 167, 160, 164, 183, 185, 178, 163, 170 です。
標本平均 xˉ\bar{x} は、データの総和をデータ数で割ったものです。
xˉ=176+184+167+160+164+183+185+178+163+17010=173010=173.0\bar{x} = \frac{176 + 184 + 167 + 160 + 164 + 183 + 185 + 178 + 163 + 170}{10} = \frac{1730}{10} = 173.0
標本分散 sx2s_x^2 は、各データと標本平均の差の二乗の総和をデータ数-1で割ったものです。
sx2=i=110(xixˉ)2101s_x^2 = \frac{\sum_{i=1}^{10} (x_i - \bar{x})^2}{10-1}
各データと標本平均の差の二乗は以下の通りです。
(176173)2=9(176-173)^2 = 9
(184173)2=121(184-173)^2 = 121
(167173)2=36(167-173)^2 = 36
(160173)2=169(160-173)^2 = 169
(164173)2=81(164-173)^2 = 81
(183173)2=100(183-173)^2 = 100
(185173)2=144(185-173)^2 = 144
(178173)2=25(178-173)^2 = 25
(163173)2=100(163-173)^2 = 100
(170173)2=9(170-173)^2 = 9
これらの総和は 9+121+36+169+81+100+144+25+100+9=7949 + 121 + 36 + 169 + 81 + 100 + 144 + 25 + 100 + 9 = 794
よって、標本分散は sx2=794988.2s_x^2 = \frac{794}{9} \approx 88.2
(3) 体重(y)の標本平均と標本分散を計算します。
体重のデータは、71, 83, 50, 59, 68, 88, 72, 61, 52, 70 です。
標本平均 yˉ\bar{y} は、データの総和をデータ数で割ったものです。
yˉ=71+83+50+59+68+88+72+61+52+7010=67410=67.4\bar{y} = \frac{71 + 83 + 50 + 59 + 68 + 88 + 72 + 61 + 52 + 70}{10} = \frac{674}{10} = 67.4
標本分散 sy2s_y^2 は、各データと標本平均の差の二乗の総和をデータ数-1で割ったものです。
sy2=i=110(yiyˉ)2101s_y^2 = \frac{\sum_{i=1}^{10} (y_i - \bar{y})^2}{10-1}
各データと標本平均の差の二乗は以下の通りです。
(7167.4)2=12.96(71-67.4)^2 = 12.96
(8367.4)2=243.36(83-67.4)^2 = 243.36
(5067.4)2=302.76(50-67.4)^2 = 302.76
(5967.4)2=70.56(59-67.4)^2 = 70.56
(6867.4)2=0.36(68-67.4)^2 = 0.36
(8867.4)2=424.36(88-67.4)^2 = 424.36
(7267.4)2=21.16(72-67.4)^2 = 21.16
(6167.4)2=40.96(61-67.4)^2 = 40.96
(5267.4)2=237.16(52-67.4)^2 = 237.16
(7067.4)2=6.76(70-67.4)^2 = 6.76
これらの総和は 12.96+243.36+302.76+70.56+0.36+424.36+21.16+40.96+237.16+6.76=1359.412.96 + 243.36 + 302.76 + 70.56 + 0.36 + 424.36 + 21.16 + 40.96 + 237.16 + 6.76 = 1359.4
よって、標本分散は sy2=1359.49151.0s_y^2 = \frac{1359.4}{9} \approx 151.0
(4) 身長(x)と体重(y)の共分散を計算します。
共分散 sxys_{xy} は、各データのxとyの偏差の積の総和をデータ数-1で割ったものです。
sxy=i=110(xixˉ)(yiyˉ)101s_{xy} = \frac{\sum_{i=1}^{10} (x_i - \bar{x})(y_i - \bar{y})}{10-1}
各データのxとyの偏差の積は以下の通りです。
(176173)(7167.4)=3×3.6=10.8(176-173)(71-67.4) = 3 \times 3.6 = 10.8
(184173)(8367.4)=11×15.6=171.6(184-173)(83-67.4) = 11 \times 15.6 = 171.6
(167173)(5067.4)=6×17.4=104.4(167-173)(50-67.4) = -6 \times -17.4 = 104.4
(160173)(5967.4)=13×8.4=109.2(160-173)(59-67.4) = -13 \times -8.4 = 109.2
(164173)(6867.4)=9×0.6=5.4(164-173)(68-67.4) = -9 \times 0.6 = -5.4
(183173)(8867.4)=10×20.6=206.0(183-173)(88-67.4) = 10 \times 20.6 = 206.0
(185173)(7267.4)=12×4.6=55.2(185-173)(72-67.4) = 12 \times 4.6 = 55.2
(178173)(6167.4)=5×6.4=32.0(178-173)(61-67.4) = 5 \times -6.4 = -32.0
(163173)(5267.4)=10×15.4=154.0(163-173)(52-67.4) = -10 \times -15.4 = 154.0
(170173)(7067.4)=3×2.6=7.8(170-173)(70-67.4) = -3 \times 2.6 = -7.8
これらの総和は 10.8+171.6+104.4+109.25.4+206.0+55.232.0+154.07.8=76510.8 + 171.6 + 104.4 + 109.2 - 5.4 + 206.0 + 55.2 - 32.0 + 154.0 - 7.8 = 765
よって、共分散は sxy=765985.0s_{xy} = \frac{765}{9} \approx 85.0

3. 最終的な答え

(2) 身長の標本平均: 173.0, 標本分散: 88.2
(3) 体重の標本平均: 67.4, 標本分散: 151.0
(4) 身長と体重の共分散: 85.0

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