質量 $m$ の小物体が、半径 $r$ の半円形のパイプ内を運動する。以下の4つの問いに答える。 問1:小物体が点Bに到達したとき、重力による位置エネルギーを求めよ。 問2:初速度 $v_0$ を $g, r$ で表せ。ただし、点Bに到達後、引き返す場合とする。 問3:初速度を少しずつ大きくしていき、初めて点Cに到達するときの初速度 $v_1$ は $v_0$ の何倍か。 問4:運動エネルギーを問1, 2の3倍にしたとき、点Cから飛び出すときの速さを $g, r$ で表せ。

応用数学力学エネルギー保存運動物理
2025/5/25

1. 問題の内容

質量 mm の小物体が、半径 rr の半円形のパイプ内を運動する。以下の4つの問いに答える。
問1:小物体が点Bに到達したとき、重力による位置エネルギーを求めよ。
問2:初速度 v0v_0g,rg, r で表せ。ただし、点Bに到達後、引き返す場合とする。
問3:初速度を少しずつ大きくしていき、初めて点Cに到達するときの初速度 v1v_1v0v_0 の何倍か。
問4:運動エネルギーを問1, 2の3倍にしたとき、点Cから飛び出すときの速さを g,rg, r で表せ。

2. 解き方の手順

問1:
位置エネルギーの基準面が床面なので、点Bの高さは rr である。
したがって、位置エネルギーは mgrmgr となる。
問2:
力学的エネルギー保存則を用いる。点Aでの運動エネルギーは 12mv02\frac{1}{2}mv_0^2 であり、点Bでの位置エネルギーは mgrmgr である。点Bでの速さを vBv_B とすると、点Bでの運動エネルギーは 12mvB2\frac{1}{2}mv_B^2 である。
力学的エネルギー保存則より、
12mv02=mgr+12mvB2\frac{1}{2}mv_0^2 = mgr + \frac{1}{2}mv_B^2
小物体が点Bに到達した後、引き返す条件は vB=0v_B = 0 である。
12mv02=mgr\frac{1}{2}mv_0^2 = mgr
v02=2grv_0^2 = 2gr
v0=2grv_0 = \sqrt{2gr}
問3:
力学的エネルギー保存則を用いる。点Aでの運動エネルギーは 12mv12\frac{1}{2}mv_1^2 であり、点Cでの位置エネルギーは mg(2r)mg(2r) である。点Cでの速さを vCv_C とすると、点Cでの運動エネルギーは 12mvC2\frac{1}{2}mv_C^2 である。
12mv12=mg(2r)+12mvC2\frac{1}{2}mv_1^2 = mg(2r) + \frac{1}{2}mv_C^2
初めて点Cに到達する条件は vC=0v_C = 0 である。
12mv12=2mgr\frac{1}{2}mv_1^2 = 2mgr
v12=4grv_1^2 = 4gr
v1=4gr=2grv_1 = \sqrt{4gr} = 2\sqrt{gr}
したがって、v1=2v0v_1 = \sqrt{2}v_0 である。
問4:
点Aでの運動エネルギーは 32mv02=32m(2gr)=3mgr\frac{3}{2}mv_0^2 = \frac{3}{2}m(2gr) = 3mgr である。
力学的エネルギー保存則より、
3mgr=mg(2r)+12mvC23mgr = mg(2r) + \frac{1}{2}mv_C^2
mgr=12mvC2mgr = \frac{1}{2}mv_C^2
vC2=2grv_C^2 = 2gr
vC=2grv_C = \sqrt{2gr}

3. 最終的な答え

問1:mgrmgr
問2:v0=2grv_0 = \sqrt{2gr}
問3:2\sqrt{2}
問4:vC=2grv_C = \sqrt{2gr}

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