微分方程式 $y' = (x+y)^2$ を、$x+y = u$ とおくことによって解き、初期条件 $y(0) = 0$ を満たす特殊解を求める。

解析学微分方程式変数分離初期条件積分
2025/5/26

1. 問題の内容

微分方程式 y=(x+y)2y' = (x+y)^2 を、x+y=ux+y = u とおくことによって解き、初期条件 y(0)=0y(0) = 0 を満たす特殊解を求める。

2. 解き方の手順

(1) u=x+yu = x + y とおく。このとき、dudx=1+dydx\frac{du}{dx} = 1 + \frac{dy}{dx} より、dydx=dudx1\frac{dy}{dx} = \frac{du}{dx} - 1 となる。
(2) 与えられた微分方程式 y=(x+y)2y' = (x+y)^2 に、dydx=dudx1\frac{dy}{dx} = \frac{du}{dx} - 1x+y=ux+y = u を代入する。
dudx1=u2\frac{du}{dx} - 1 = u^2
dudx=u2+1\frac{du}{dx} = u^2 + 1
(3) 変数分離を行う。
duu2+1=dx\frac{du}{u^2 + 1} = dx
(4) 両辺を積分する。
duu2+1=dx\int \frac{du}{u^2 + 1} = \int dx
arctan(u)=x+C\arctan(u) = x + C (Cは積分定数)
(5) u=x+yu = x + y を代入する。
arctan(x+y)=x+C\arctan(x+y) = x + C
(6) y(0)=0y(0) = 0 の初期条件を代入し、CC を求める。
arctan(0+0)=0+C\arctan(0+0) = 0 + C
arctan(0)=C\arctan(0) = C
0=C0 = C
(7) よって、C=0C = 0 より、
arctan(x+y)=x\arctan(x+y) = x
(8) x+yx+y について解く。
x+y=tan(x)x+y = \tan(x)
y=tan(x)xy = \tan(x) - x

3. 最終的な答え

y=tan(x)xy = \tan(x) - x

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