問題は、行列に対する基本変形(行に関する操作)についてです。具体的には、以下の3つの操作に関する問題があります。 * 操作1:ある行を定数倍する。 * 操作2:ある行の定数倍を別の行に足す。 * 操作3:ある2つの行を入れ替える。 問題4:操作1を実現する行列を求める。 問題5:操作2の例として、第1行の$a$倍を第2行に足す操作を実現する行列を求める。 問題6:操作3の例として、第2行と第3行を入れ替える操作を実現する行列を求める。 問題7:線形変換によって写されたベクトルが一次独立ならば、元のベクトルも一次独立であることを示す。
2025/5/27
1. 問題の内容
問題は、行列に対する基本変形(行に関する操作)についてです。具体的には、以下の3つの操作に関する問題があります。
* 操作1:ある行を定数倍する。
* 操作2:ある行の定数倍を別の行に足す。
* 操作3:ある2つの行を入れ替える。
問題4:操作1を実現する行列を求める。
問題5:操作2の例として、第1行の倍を第2行に足す操作を実現する行列を求める。
問題6:操作3の例として、第2行と第3行を入れ替える操作を実現する行列を求める。
問題7:線形変換によって写されたベクトルが一次独立ならば、元のベクトルも一次独立であることを示す。
2. 解き方の手順
問題4:
操作1は、対角成分に定数を持つ単位行列を左から掛けることで実現できます。つまり、指定された3つの行列のいずれかを選択します。
問題5:
第1行の倍を第2行に足す操作を行う行列は、単位行列の成分をに置き換えたものです。
問題6:
第2行と第3行を入れ替える操作を行う行列は、単位行列の第2行と第3行を入れ替えたものです。
問題7:
が一次独立であると仮定します。これは、任意のに対して、
ならば、が成り立つことを意味します。
この式は、と書き換えることができます。
ここで、とおくと、となります。
もしが正則行列であれば、となり、となります。
が一次独立であるためには、となる必要があります。
したがって、が正則行列であれば、も一次独立であるといえます。
ただし、が正則行列でない場合は、一般にが一次独立であるとは限りません。例えば、の核に含まれるベクトルが存在する場合、一次独立なであっても、となり、が一次従属になることがあります。
3. 最終的な答え
問題4:
, ,
問題5:
問題6:
問題7:
が正則行列であるとき、が一次独立ならば、も一次独立である。