確率変数 $X$ のとる値の範囲が $-1 \le X \le 1$ で、その確率密度関数 $f(x)$ が $f(x) = 1 - |x|$ ($-1 \le x \le 1$) で与えられているとき、以下の確率を求める問題です。 (1) $P(0 \le X \le 0.25)$ (2) $P(X \le 0.25)$ (3) $P(-0.5 \le X \le 0.3)$

確率論・統計学確率密度関数積分確率
2025/5/27

1. 問題の内容

確率変数 XX のとる値の範囲が 1X1-1 \le X \le 1 で、その確率密度関数 f(x)f(x)f(x)=1xf(x) = 1 - |x| (1x1-1 \le x \le 1) で与えられているとき、以下の確率を求める問題です。
(1) P(0X0.25)P(0 \le X \le 0.25)
(2) P(X0.25)P(X \le 0.25)
(3) P(0.5X0.3)P(-0.5 \le X \le 0.3)

2. 解き方の手順

確率密度関数 f(x)f(x) が与えられているとき、確率 P(aXb)P(a \le X \le b) は積分 abf(x)dx\int_a^b f(x) dx で計算できます。
f(x)=1xf(x) = 1 - |x| なので、積分範囲に応じて x|x| の扱いを変える必要があります。
(1) P(0X0.25)P(0 \le X \le 0.25) を求める場合、積分範囲は [0,0.25][0, 0.25] です。この範囲では x0x \ge 0 なので、x=x|x| = x となります。したがって、
f(x)=1xf(x) = 1 - x となり、
P(0X0.25)=00.25(1x)dx=[xx22]00.25=0.250.2522=0.250.06252=0.250.03125=0.21875P(0 \le X \le 0.25) = \int_0^{0.25} (1-x) dx = [x - \frac{x^2}{2}]_0^{0.25} = 0.25 - \frac{0.25^2}{2} = 0.25 - \frac{0.0625}{2} = 0.25 - 0.03125 = 0.21875
(2) P(X0.25)P(X \le 0.25) を求める場合、積分範囲は [1,0.25][-1, 0.25] です。積分範囲を [1,0][-1, 0][0,0.25][0, 0.25] に分割します。
[1,0][-1, 0] では x<0x < 0 なので x=x|x| = -x となり、f(x)=1(x)=1+xf(x) = 1 - (-x) = 1 + x となります。
[0,0.25][0, 0.25] では x0x \ge 0 なので x=x|x| = x となり、f(x)=1xf(x) = 1 - x となります。(1) と同じです。
よって、
P(X0.25)=10(1+x)dx+00.25(1x)dx=[x+x22]10+[xx22]00.25=(0(1+12))+(0.250.2522)=(112)+0.21875=12+0.21875=0.5+0.21875=0.71875P(X \le 0.25) = \int_{-1}^0 (1+x) dx + \int_0^{0.25} (1-x) dx = [x + \frac{x^2}{2}]_{-1}^0 + [x - \frac{x^2}{2}]_0^{0.25} = (0 - (-1 + \frac{1}{2})) + (0.25 - \frac{0.25^2}{2}) = (1 - \frac{1}{2}) + 0.21875 = \frac{1}{2} + 0.21875 = 0.5 + 0.21875 = 0.71875
(3) P(0.5X0.3)P(-0.5 \le X \le 0.3) を求める場合、積分範囲は [0.5,0.3][-0.5, 0.3] です。積分範囲を [0.5,0][-0.5, 0][0,0.3][0, 0.3] に分割します。
[0.5,0][-0.5, 0] では x<0x < 0 なので x=x|x| = -x となり、f(x)=1(x)=1+xf(x) = 1 - (-x) = 1 + x となります。
[0,0.3][0, 0.3] では x0x \ge 0 なので x=x|x| = x となり、f(x)=1xf(x) = 1 - x となります。
よって、
P(0.5X0.3)=0.50(1+x)dx+00.3(1x)dx=[x+x22]0.50+[xx22]00.3=(0(0.5+0.252))+(0.30.092)=(0.50.125)+(0.30.045)=0.375+0.255=0.63P(-0.5 \le X \le 0.3) = \int_{-0.5}^0 (1+x) dx + \int_0^{0.3} (1-x) dx = [x + \frac{x^2}{2}]_{-0.5}^0 + [x - \frac{x^2}{2}]_0^{0.3} = (0 - (-0.5 + \frac{0.25}{2})) + (0.3 - \frac{0.09}{2}) = (0.5 - 0.125) + (0.3 - 0.045) = 0.375 + 0.255 = 0.63

3. 最終的な答え

(1) P(0X0.25)=0.21875P(0 \le X \le 0.25) = 0.21875
(2) P(X0.25)=0.71875P(X \le 0.25) = 0.71875
(3) P(0.5X0.3)=0.63P(-0.5 \le X \le 0.3) = 0.63

「確率論・統計学」の関連問題

1本2000円のくじがあり、そのくじの当選確率と賞金額が表で与えられています。このくじを1本買うことが得か損かを判断します。

期待値確率くじ意思決定
2025/5/29

ある店の月ごとの飲み物の売上数が表にまとめられています。この表をもとに、6月のコーヒー(ホット)の売上数を推測する問題です。

データ分析売上予測統計的推測
2025/5/29

ある雑誌で、空気清浄機の購入者の購入の決め手をアンケートした結果が表に示されている。C社製品の除菌機能が決め手の購入者は何人と推測できるか。表の一部が「?」となっている。

データ分析統計推測アンケート
2025/5/29

あるゲーム大会の出場者リストがあり、各出場者のプロ歴、試合出場数、勝数、順位予想が与えられている。Eさんの勝数を推測する必要がある。Eさんのデータは、プロ歴3年、試合出場数65回、順位予想2位である。...

確率統計データの分析勝率推定
2025/5/29

ある工場で製品の検品をしており、検品数と不良品数のデータが与えられています。検品数が10,000個の場合に、不良品数がいくつになるかを推測します。

統計的推測不良率データ分析外挿
2025/5/29

ある広告代理店でインターネットを利用したアンケート調査をしています。メールアンケートの結果が表にまとめられており、7/15配信のアンケートのメール配信数を推測する問題です。表には、日付、メール配信数、...

アンケート調査有効回答率比率統計的推測
2025/5/29

問題は、Y市における同居児の有無と女性の就業割合に関する表が与えられており、その表の中で、同居児がいて配偶者がいない35-39歳の女性の就業割合が欠損している。この欠損値を表の他のデータから推測し、選...

統計欠損値推定データの分析
2025/5/29

ある大学の文系学部生を対象とした、1ヶ月の読書量に関するアンケート結果が表にまとめられています。表は、1年生から4年生までの学生を対象に、0-1冊、2-5冊、6-10冊、11冊以上の読書量ごとに人数が...

統計データ分析推定平均
2025/5/29

60人の生徒に2種類の本A, Bを読んだかどうか聞いたところ、Aを読んだ生徒が30人、Bを読んだ生徒が50人、AもBも読んでいない生徒が8人であった。 (1) A, Bの少なくとも一方を読んだ生徒の人...

集合包含と排除の原理ベン図
2025/5/29

あるコンビニエンスストアでの今月の炭酸飲料の売上本数が表で与えられている。飲料A, B, D, Eの売上本数はわかっているが、飲料Cの売上本数が不明である。X, Y, Z誌での各飲料のランキングも与え...

統計データ分析ランキング推測売上
2025/5/29