実質金利 $r = 0.25$ に直面する企業が利潤を最大化する問題を考えます。企業の異時点間の生産関数が $Y_2 = F(I_1) = 1.5 \ln(I_1 + 1)$ で与えられているとき、最適な設備投資 $I_1$ はいくらになるかを求める問題です。

応用数学最適化微分経済数学利潤最大化対数関数
2025/5/28

1. 問題の内容

実質金利 r=0.25r = 0.25 に直面する企業が利潤を最大化する問題を考えます。企業の異時点間の生産関数が Y2=F(I1)=1.5ln(I1+1)Y_2 = F(I_1) = 1.5 \ln(I_1 + 1) で与えられているとき、最適な設備投資 I1I_1 はいくらになるかを求める問題です。

2. 解き方の手順

利潤最大化問題を解くためには、まず利潤を定義する必要があります。ここでは、2時点間の問題を考えており、時点1で設備投資を行い、時点2で生産が行われると仮定します。
時点1の投資額は I1I_1 であり、時点2の生産量は Y2=1.5ln(I1+1)Y_2 = 1.5 \ln(I_1 + 1) で与えられます。
時点2の生産物の価格を1とすると、時点2の収入は Y2Y_2 となります。
利潤は、時点2の収入を現在価値に割り引いたものから、時点1の投資額を引いたものとして定義できます。割引率は実質金利 rr を使って 1/(1+r)1/(1+r) となります。
したがって、利潤 π\pi は次のように表されます。
π=Y21+rI1=1.5ln(I1+1)1+rI1\pi = \frac{Y_2}{1+r} - I_1 = \frac{1.5 \ln(I_1 + 1)}{1+r} - I_1
利潤を最大化するために、I1I_1 について利潤 π\pi を微分し、それを0とおきます。
dπdI1=1.51+r1I1+11=0\frac{d\pi}{dI_1} = \frac{1.5}{1+r} \cdot \frac{1}{I_1 + 1} - 1 = 0
この式を I1I_1 について解きます。
1.5(1+r)(I1+1)=1\frac{1.5}{(1+r)(I_1 + 1)} = 1
1.5=(1+r)(I1+1)1.5 = (1+r)(I_1 + 1)
I1+1=1.51+rI_1 + 1 = \frac{1.5}{1+r}
I1=1.51+r1I_1 = \frac{1.5}{1+r} - 1
問題文より r=0.25r = 0.25 であるので、これを代入します。
I1=1.51+0.251=1.51.251=1.5541=1.5451=651=15=0.2I_1 = \frac{1.5}{1+0.25} - 1 = \frac{1.5}{1.25} - 1 = \frac{1.5}{\frac{5}{4}} - 1 = 1.5 \cdot \frac{4}{5} - 1 = \frac{6}{5} - 1 = \frac{1}{5} = 0.2
したがって、最適な設備投資 I1I_1 は 0.2 となります。

3. 最終的な答え

最適な設備投資は0.2です。

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