(4) 運動方程式からボールの速度 $v_z(t)$ と位置 $z(t)$ を求める。加速度 $a_z(t)$ を求め、$a_z = \frac{dv_z}{dt}$ の関係と初期条件から $v_z(t)$ を導き、$v_z(t) = \frac{dz}{dt}$ の関係と初期条件から $z(t)$ を導く。 (5) ボールが地面に落下する時刻と位置を求める。 (6) ボールを投げてから地面に落下するまでの速度の各成分 $v_x, v_z$、座標 $x, z$ の時間変化の概形をグラフに図示する。

応用数学運動微分積分力学等加速度運動グラフ
2025/5/28

1. 問題の内容

(4) 運動方程式からボールの速度 vz(t)v_z(t) と位置 z(t)z(t) を求める。加速度 az(t)a_z(t) を求め、az=dvzdta_z = \frac{dv_z}{dt} の関係と初期条件から vz(t)v_z(t) を導き、vz(t)=dzdtv_z(t) = \frac{dz}{dt} の関係と初期条件から z(t)z(t) を導く。
(5) ボールが地面に落下する時刻と位置を求める。
(6) ボールを投げてから地面に落下するまでの速度の各成分 vx,vzv_x, v_z、座標 x,zx, z の時間変化の概形をグラフに図示する。

2. 解き方の手順

(4)
* 運動方程式から加速度を求める。グラフから初期条件を読み取る。xx方向は等速運動、zz方向は等加速度運動と考えられる。
* グラフから、vx(0)=20v_x(0) = 20 m/s, z(0)=122.5z(0) = 122.5 mが読み取れる。また、問題文中の他のグラフから、x(0)=100x(0)=100 m である。
* vz(0)=0v_z(0)=0である。
* まず、加速度 az(t)a_z(t) を求める。
* az=dvzdta_z = \frac{dv_z}{dt} を積分して vz(t)v_z(t) を求める。初期条件 vz(0)=0v_z(0) = 0 を用いて積分定数を決定する。
* vz(t)=dzdtv_z(t) = \frac{dz}{dt} を積分して z(t)z(t) を求める。初期条件 z(0)=122.5z(0) = 122.5 m を用いて積分定数を決定する。
* 水平方向の速度はvx(t)=20v_x(t) = 20 m/sで一定
* x(t)=20t+100x(t)=20t+100となる。
(5)
* ボールが地面に落下する時刻は、z(t)=0z(t) = 0 となる tt を解く。
* 落下する位置の xx 座標は、x(t)=vxt+x(0)x(t) = v_x t + x(0) に求めた tt を代入して計算する。
(6)
* vxv_x は時間によらず一定である。
* vzv_z は時間の一次関数である。
* xx は時間の一次関数である。
* zz は時間の二次関数である。
* 求めた関数に基づいてグラフを描き、軸とグラフの交点にメモリを付ける。

3. 最終的な答え

(4) **加速度 az(t)a_z(t) を求める**
ボールに働く力は重力のみであると仮定すると、az(t)=ga_z(t) = -ggg は重力加速度)となる。ここでは、g=9.8g = 9.8 m/s2^2 と近似する。従って、az(t)=9.8a_z(t) = -9.8 m/s2^2 である。
**速度 vz(t)v_z(t) を求める**
az=dvzdta_z = \frac{dv_z}{dt} より、dvz=azdtdv_z = a_z dt なので、vz(t)=azdt=9.8dt=9.8t+C1v_z(t) = \int a_z dt = \int -9.8 dt = -9.8t + C_1C1C_1 は積分定数)。
初期条件 vz(0)=0v_z(0) = 0 より、0=9.8(0)+C10 = -9.8(0) + C_1 なので、C1=0C_1 = 0
したがって、vz(t)=9.8tv_z(t) = -9.8t m/s である。
**位置 z(t)z(t) を求める**
vz=dzdtv_z = \frac{dz}{dt} より、dz=vzdtdz = v_z dt なので、z(t)=vzdt=9.8tdt=4.9t2+C2z(t) = \int v_z dt = \int -9.8t dt = -4.9t^2 + C_2C2C_2 は積分定数)。
初期条件 z(0)=122.5z(0) = 122.5 m より、122.5=4.9(0)2+C2122.5 = -4.9(0)^2 + C_2 なので、C2=122.5C_2 = 122.5
したがって、z(t)=4.9t2+122.5z(t) = -4.9t^2 + 122.5 m である。
(5) **落下する時刻を求める**
z(t)=0z(t) = 0 となる tt を求める。4.9t2+122.5=0-4.9t^2 + 122.5 = 0 より、4.9t2=122.54.9t^2 = 122.5
t2=122.54.9=25t^2 = \frac{122.5}{4.9} = 25。したがって、t=±5t = \pm 5t>0t > 0 なので、t=5t = 5 s。
**落下する位置の xx 座標を求める**
x(t)=20t+100x(t) = 20t + 100 なので、x(5)=20(5)+100=100+100=200x(5) = 20(5) + 100 = 100 + 100 = 200 m。
落下する時刻:5 s
落下する位置の xx 座標:200 m
(6) グラフは省略(上記のvx(t),vz(t),x(t),z(t)v_x(t), v_z(t), x(t), z(t)の式に基づいてグラフを作成してください。)

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