この問題は、水面上の3つの小球 $S_1, S_2, S_3$ から発生する水面波の干渉に関する問題です。小球は等間隔 $d$ で配置されており、観測点 $P$ での波の強め合いや弱め合いの条件、および合成波の振幅を求めることが目的です。

応用数学波動干渉波の重ね合わせ三角関数物理
2025/5/29

1. 問題の内容

この問題は、水面上の3つの小球 S1,S2,S3S_1, S_2, S_3 から発生する水面波の干渉に関する問題です。小球は等間隔 dd で配置されており、観測点 PP での波の強め合いや弱め合いの条件、および合成波の振幅を求めることが目的です。

2. 解き方の手順

(1) S1S_1S2S_2 の2つを振動させる場合を考えます。
- S1PS_1PS2PS_2P の距離の差 ΔL=S1PS2P\Delta L = |S_1P - S_2P|θ\theta で近似します。
 図から、ΔLdcosθ\Delta L \approx d \cos \theta なので、アには dcosθd \cos \theta が入ります。
- S1S_1S2S_2 を同位相で振動させる場合、強めあう条件は ΔL=nλ\Delta L = n \lambda です。したがって、イには nλn \lambda が入ります。
- S1S_1S2S_2 を同位相で振動させる場合、弱めあう条件は ΔL=(n+12)λ\Delta L = (n + \frac{1}{2})\lambda です。したがって、ウには (n+12)λ(n + \frac{1}{2})\lambda が入ります。
- S1S_1S2S_2 を逆位相で振動させる場合、強めあう条件は ΔL=(n+12)λ\Delta L = (n + \frac{1}{2})\lambda です。したがって、エには (n+12)λ(n + \frac{1}{2})\lambda が入ります。
- S1S_1S2S_2 を逆位相で振動させる場合、弱めあう条件は ΔL=nλ\Delta L = n \lambda です。したがって、オには nλn \lambda が入ります。
(2) S1,S2,S3S_1, S_2, S_3 すべてを振動させる場合を考えます。
- S1PS2P=dcosθS_1P - S_2P = d \cos \theta なので、力には dcosθd \cos \theta が入ります。
- S2PS3P=dcosθS_2P - S_3P = d \cos \theta なので、キには dcosθd \cos \theta が入ります。
- PP は(1)の「同位相で振動する S1S_1S3S_3 から発生した2つの波が強めあう条件 S1PS3P=()|S_1P - S_3P| = (イ)」を満たしているとします。S1PS3P=2dcosθ=nλ|S_1P - S_3P| = 2 d \cos \theta = n \lambdaです。
- 3つの小球をすべて同位相で振動させる場合、S1S_1S3S_3からの波は常に強めあい、S2S_2からの波が強めあうか弱めあうかで決まります。
  - nnが偶数ならば2dcosθ=nλ2d\cos\theta = n \lambdadcosθ=(n/2)λd\cos\theta = (n/2)\lambdaであり、S1S_1S2S_2も強めあうので、振幅は3A3Aです。したがって、クには3が入ります。
  - nnが奇数ならば2dcosθ=nλ2d\cos\theta = n \lambdadcosθ=(n/2)λd\cos\theta = (n/2)\lambdaであり、S1S_1S2S_2は弱めあうので、振幅はAAです。したがって、ケには1が入ります。
 - S2S_2だけ逆位相で振動させる場合、
  - nnが偶数ならば、S1S_1S3S_3からの波は強めあい、S2S_2からの波は弱めあうので、振幅はAAです。したがって、コには1が入ります。
  - nnが奇数ならば、S1S_1S3S_3からの波は強めあい、S2S_2からの波も強めあうので、振幅は3A3Aです。したがって、サには3が入ります。

3. 最終的な答え

ア: dcosθd \cos \theta
イ: nλn \lambda
ウ: (n+12)λ(n + \frac{1}{2})\lambda
エ: (n+12)λ(n + \frac{1}{2})\lambda
オ: nλn \lambda
力: dcosθd \cos \theta
キ: dcosθd \cos \theta
ク: 3
ケ: 1
コ: 1
サ: 3

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