長さ$l$、断面積$A$、縦弾性係数$E$、線膨張係数$\alpha$の丸棒が、壁との間に隙間$\lambda$を保って設置されている。基準温度からの温度上昇を$\Delta T$とする。 (1) 基準温度からの温度上昇が$\Delta T_1$となったとき、丸棒が伸びて壁Bに接触した。$\Delta T_1$の大きさを求めよ。 (2) 基準温度からの温度上昇が$\Delta T$となったとき($\Delta T > \Delta T_1$)、丸棒に生じる応力を求めよ。
2025/5/30
1. 問題の内容
長さ、断面積、縦弾性係数、線膨張係数の丸棒が、壁との間に隙間を保って設置されている。基準温度からの温度上昇をとする。
(1) 基準温度からの温度上昇がとなったとき、丸棒が伸びて壁Bに接触した。の大きさを求めよ。
(2) 基準温度からの温度上昇がとなったとき()、丸棒に生じる応力を求めよ。
2. 解き方の手順
(1) 温度上昇によって丸棒が伸び、壁Bに接触するまでの温度上昇を求める。
丸棒の線膨張による伸びは、
で表される。丸棒が壁Bに接触するとき、この伸びが隙間に等しくなるので、
よって、
(2) のとき、丸棒は壁に押し付けられ、圧縮される。
温度上昇による丸棒の伸びをとすると、
壁Bに接触した後の伸び(圧縮される長さ)をとすると、
丸棒に生じる応力は、ヤング率を用いて、ひずみとの関係からで表される。
ひずみは、なので、
したがって、応力は、
だったので、
3. 最終的な答え
(1)
(2)