制約条件 $x^2 + y^2 - 1 = 0$ の下で、関数 $f(x, y) = xy$ の最大値と最小値を求めます。

応用数学最適化ラグランジュの未定乗数法最大値最小値多変数関数
2025/5/31

1. 問題の内容

制約条件 x2+y21=0x^2 + y^2 - 1 = 0 の下で、関数 f(x,y)=xyf(x, y) = xy の最大値と最小値を求めます。

2. 解き方の手順

ラグランジュの未定乗数法を用いて問題を解きます。
ラグランジュ関数を以下のように定義します。
F(x,y,λ)=xyλ(x2+y21)F(x, y, \lambda) = xy - \lambda(x^2 + y^2 - 1)
各変数で偏微分し、0 とおきます。
Fx=y2λx=0F_x = y - 2\lambda x = 0 ...(1)
Fy=x2λy=0F_y = x - 2\lambda y = 0 ...(2)
Fλ=(x2+y21)=0F_\lambda = -(x^2 + y^2 - 1) = 0 ...(3)
(1) より、y=2λxy = 2\lambda x
(2) より、x=2λyx = 2\lambda y
(1) を (2) に代入すると、x=2λ(2λx)=4λ2xx = 2\lambda(2\lambda x) = 4\lambda^2 x
x(14λ2)=0x(1 - 4\lambda^2) = 0
したがって、x=0x = 0 または 4λ2=14\lambda^2 = 1, つまり λ=±12\lambda = \pm \frac{1}{2}
もし x=0x = 0 ならば、(1) より y=0y = 0 となります。しかし、x=0x = 0 かつ y=0y = 0 を (3) に代入すると 02+021=1=00^2 + 0^2 - 1 = -1 = 0 となり、矛盾します。したがって、x0x \neq 0 です。
λ=±12\lambda = \pm \frac{1}{2} の場合、(1) より、y=2(±12)x=±xy = 2(\pm \frac{1}{2})x = \pm x
y=±xy = \pm x を (3) に代入すると、
x2+(±x)21=0x^2 + (\pm x)^2 - 1 = 0
2x2=12x^2 = 1
x2=12x^2 = \frac{1}{2}
x=±12x = \pm \frac{1}{\sqrt{2}}
x=±12x = \pm \frac{1}{\sqrt{2}} のとき、y=±x=±12y = \pm x = \pm \frac{1}{\sqrt{2}} (複合同順)
したがって、候補となる点は (12,12),(12,12),(12,12),(12,12)(\frac{1}{\sqrt{2}}, \frac{1}{\sqrt{2}}), (-\frac{1}{\sqrt{2}}, -\frac{1}{\sqrt{2}}), (\frac{1}{\sqrt{2}}, -\frac{1}{\sqrt{2}}), (-\frac{1}{\sqrt{2}}, \frac{1}{\sqrt{2}}) です。
それぞれの点で f(x,y)=xyf(x, y) = xy の値を計算します。
f(12,12)=12f(\frac{1}{\sqrt{2}}, \frac{1}{\sqrt{2}}) = \frac{1}{2}
f(12,12)=12f(-\frac{1}{\sqrt{2}}, -\frac{1}{\sqrt{2}}) = \frac{1}{2}
f(12,12)=12f(\frac{1}{\sqrt{2}}, -\frac{1}{\sqrt{2}}) = -\frac{1}{2}
f(12,12)=12f(-\frac{1}{\sqrt{2}}, \frac{1}{\sqrt{2}}) = -\frac{1}{2}
最大値は 12\frac{1}{2} で、最小値は 12-\frac{1}{2} です。

3. 最終的な答え

最大値: 12\frac{1}{2}
最小値: 12-\frac{1}{2}

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