図1のように、$x$軸上を運動する物体があり、その速度$v$と時間$t$の関係が図2のグラフで表されています。時刻$t=0$で物体は原点Oを通過します。 (1) 時刻0秒から4秒までの加速度を求め、そのときの物体の速さが0秒のときと比べて速くなっているか、遅くなっているかを答えます。 (2) 時刻4秒から10秒までの加速度を求め、そのときの物体の速さが4秒のときと比べて速くなっているか、遅くなっているかを答えます。 (3) 時刻0秒から10秒までの間で、物体が到達する位置の最大値を求めます。 (4) 物体が再び原点に戻ってくる時刻を求めます。

応用数学運動速度加速度変位グラフ
2025/6/4

1. 問題の内容

図1のように、xx軸上を運動する物体があり、その速度vvと時間ttの関係が図2のグラフで表されています。時刻t=0t=0で物体は原点Oを通過します。
(1) 時刻0秒から4秒までの加速度を求め、そのときの物体の速さが0秒のときと比べて速くなっているか、遅くなっているかを答えます。
(2) 時刻4秒から10秒までの加速度を求め、そのときの物体の速さが4秒のときと比べて速くなっているか、遅くなっているかを答えます。
(3) 時刻0秒から10秒までの間で、物体が到達する位置の最大値を求めます。
(4) 物体が再び原点に戻ってくる時刻を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 加速度は、vv-ttグラフの傾きで求められます。
0秒から4秒までの加速度 a1a_1は、
a1=vfvitfti=02040=204=5 m/s2a_1 = \frac{v_f - v_i}{t_f - t_i} = \frac{0 - 20}{4 - 0} = \frac{-20}{4} = -5 \text{ m/s}^2
0秒から4秒の間、速度は20 m/sから0 m/sへと減少しているので、速さは遅くなっています。
(2) 4秒から10秒までの加速度 a2a_2は、
a2=vfvitfti=200104=206=103 m/s2a_2 = \frac{v_f - v_i}{t_f - t_i} = \frac{-20 - 0}{10 - 4} = \frac{-20}{6} = -\frac{10}{3} \text{ m/s}^2
4秒から10秒の間、速度は0 m/sから-20 m/sへと変化しているので、速さは速くなっています。
(3) 位置の最大値は、v=0v = 0となる時刻で起こります。vv-ttグラフより、t=4t = 4秒でv=0v = 0になります。
t=0t = 0からt=4t = 4秒までの変位Δx1\Delta x_1は、vv-ttグラフの面積で求められます。
Δx1=12×4×20=40 m\Delta x_1 = \frac{1}{2} \times 4 \times 20 = 40 \text{ m}
したがって、位置の最大値は40 mです。
(4) 物体が原点に戻ってくるのは、変位が0になるときです。
t=0t = 0からt=10t = 10秒までの変位Δx2\Delta x_2は、
Δx2=12×4×20+12×6×(20)=4060=20 m\Delta x_2 = \frac{1}{2} \times 4 \times 20 + \frac{1}{2} \times 6 \times (-20) = 40 - 60 = -20 \text{ m}
t>10t > 10で、加速度はa2=103 m/s2a_2 = -\frac{10}{3} \text{ m/s}^2で一定なので、速度vv
v=v0+a2t=20103tv = v_0 + a_2 t' = -20 - \frac{10}{3} t'
ここで、tt't=10t=10秒からの経過時間です。
位置xxは、
x=x0+v0t+12a2t2=2020t53t2x = x_0 + v_0 t' + \frac{1}{2} a_2 t'^2 = -20 -20 t' - \frac{5}{3} t'^2
原点に戻るのは、x=0x = 0となる時刻なので、
0=2020t53t20 = -20 - 20 t' - \frac{5}{3} t'^2
0=60+60t+5t20 = 60 + 60 t' + 5 t'^2
0=t2+12t+120 = t'^2 + 12 t' + 12
t=12±144482=12±962=12±462=6±26t' = \frac{-12 \pm \sqrt{144 - 48}}{2} = \frac{-12 \pm \sqrt{96}}{2} = \frac{-12 \pm 4\sqrt{6}}{2} = -6 \pm 2\sqrt{6}
t>0t' > 0より、t=6+266+2(2.45)=6+4.9=1.1t' = -6 + 2\sqrt{6} \approx -6 + 2(2.45) = -6 + 4.9 = -1.1
これは誤りなので、別の解法を試みます。
変位が0になるときを考える。
0=12t1×20+12(t2t1)×v2=00 = \frac{1}{2} t_1 \times 20 + \frac{1}{2} (t_2 - t_1) \times v_2 = 0, t1=4t_1 = 4
40+12(t4)v=040 + \frac{1}{2} (t - 4) v = 0
t4t - 4秒後の速度vvv=a(t4)=103(t4)v = a (t - 4) = -\frac{10}{3} (t - 4)
4053(t4)2=040 - \frac{5}{3} (t-4)^2 = 0
(t4)2=24(t-4)^2 = 24
t4=±24=±26t - 4 = \pm \sqrt{24} = \pm 2\sqrt{6}
t=4±26t = 4 \pm 2\sqrt{6}
t>4t > 4より、t=4+264+4.9=8.9t = 4 + 2\sqrt{6} \approx 4 + 4.9 = 8.9
これは誤り。面積が等しくなるようにする。
12×4×20=12×(t4)×v\frac{1}{2} \times 4 \times 20 = \frac{1}{2} \times (t-4) \times |v|
40=12×(t4)×103(t4)40 = \frac{1}{2} \times (t-4) \times \frac{10}{3} (t-4)
24=(t4)224 = (t-4)^2
t4=±26t-4 = \pm 2\sqrt{6}
t=4+26=4+2(2.449)4+4.898=8.898t = 4+2\sqrt{6} = 4+2(2.449) \approx 4 + 4.898 = 8.898
t=4+268.9t = 4+2\sqrt{6} \approx 8.9

3. 最終的な答え

(1) 加速度: -5 m/s2^2, 速さは遅くなっている。
(2) 加速度: -10/3 m/s2^2, 速さは速くなっている。
(3) 位置の最大値: 40 m
(4) 原点に戻ってくる時刻: 4+264+2\sqrt{6}

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