$x$-$z$平面上の2次元ベクトル場 $\mathbf{F} = -\frac{1}{2}z\mathbf{i} + x\mathbf{k}$ の回転を計算し、$\mathbf{F}$ と $\mathrm{rot} \mathbf{F}$ の関係を $x$, $y$, $z$ 座標を用いて図示して説明します。

1. 問題の内容

$x$-$z$平面上の2次元ベクトル場 $\mathbf{F} = -\frac{1}{2}z\mathbf{i} + x\mathbf{k}$ の回転を計算し、$\mathbf{F}$ と $\mathrm{rot} \mathbf{F}$ の関係を $x$, $y$, $z$ 座標を用いて図示して説明します。

2. 解き方の手順

ベクトル場 $\mathbf{F} = P\mathbf{i} + Q\mathbf{j} + R\mathbf{k}$ の回転は、次のように定義されます。

$\mathrm{rot} \mathbf{F} = \left( \frac{\partial R}{\partial y} - \frac{\partial Q}{\partial z} \right) \mathbf{i} + \left( \frac{\partial P}{\partial z} - \frac{\partial R}{\partial x} \right) \mathbf{j} + \left( \frac{\partial Q}{\partial x} - \frac{\partial P}{\partial y} \right) \mathbf{k}$

今回の問題では、$\mathbf{F} = -\frac{1}{2}z\mathbf{i} + 0\mathbf{j} + x\mathbf{k}$ なので、$P = -\frac{1}{2}z$, $Q = 0$, $R = x$ となります。これらを上記の式に代入して回転を計算します。

$\mathrm{rot} \mathbf{F} = \left( \frac{\partial x}{\partial y} - \frac{\partial 0}{\partial z} \right) \mathbf{i} + \left( \frac{\partial (-\frac{1}{2}z)}{\partial z} - \frac{\partial x}{\partial x} \right) \mathbf{j} + \left( \frac{\partial 0}{\partial x} - \frac{\partial (-\frac{1}{2}z)}{\partial y} \right) \mathbf{k}$

$\mathrm{rot} \mathbf{F} = (0 - 0)\mathbf{i} + (-\frac{1}{2} - 1)\mathbf{j} + (0 - 0)\mathbf{k}$

$\mathrm{rot} \mathbf{F} = -\frac{3}{2}\mathbf{j}$

したがって、回転は $y$ 軸の負の方向に一定のベクトルとなります。

$\mathbf{F}$ は $x$-$z$ 平面内のベクトル場なので、$y$ 座標の値は影響しません。

$x$-$z$ 平面上にベクトル場 $\mathbf{F}$ を図示すると、例えば、$x=1$, $z=0$ の点では $\mathbf{F} = \mathbf{k}$、$x=0$, $z=1$ の点では $\mathbf{F} = -\frac{1}{2}\mathbf{i}$ となります。回転 $\mathrm{rot} \mathbf{F}$ は $y$ 軸の負の方向を向いているので、ベクトル場 $\mathbf{F}$ は全体として $y$ 軸周りに時計回りの回転をしていると解釈できます。

3. 最終的な答え

$\mathrm{rot} \mathbf{F} = -\frac{3}{2}\mathbf{j}$

ベクトル場 $\mathbf{F}$ は $y$ 軸周りに時計回りの回転をしている。