$x$-$y$平面上の2次元スカラー場 $z = y^2$ の勾配($\text{grad } z$)を計算し、その結果得られる2次元ベクトル場を第1象限から第4象限に図示する。

解析学勾配偏微分ベクトル場2次元スカラー場
2025/5/30

1. 問題の内容

xx-yy平面上の2次元スカラー場 z=y2z = y^2 の勾配(grad z\text{grad } z)を計算し、その結果得られる2次元ベクトル場を第1象限から第4象限に図示する。

2. 解き方の手順

まず、勾配を計算します。勾配は、各方向への偏微分を成分とするベクトルです。この場合、xxyyの2方向があるので、以下のようになります。
grad z=(zx,zy)\text{grad } z = \left( \frac{\partial z}{\partial x}, \frac{\partial z}{\partial y} \right)
ここで、z=y2z = y^2 なので、各偏微分を計算します。
zzxxに依存しないので、xxに関する偏微分は0です。
zx=0\frac{\partial z}{\partial x} = 0
zzyyで偏微分すると、
zy=2y\frac{\partial z}{\partial y} = 2y
したがって、勾配は次のようになります。
grad z=(0,2y)\text{grad } z = (0, 2y)
次に、このベクトル場を第1象限から第4象限に図示します。
ベクトル場は、各点(x,y)(x, y)においてベクトル(0,2y)(0, 2y)を表示することで表されます。
つまり、xx成分は常に0であり、yy成分は2y2yです。
したがって、各点におけるベクトルは、yy軸に平行で、yy座標に比例した大きさを持つことになります。
* 第1象限 (x>0x > 0, y>0y > 0): ベクトルは上向き(yy成分は正)で、yyが大きくなるほど長くなります。
* 第2象限 (x<0x < 0, y>0y > 0): ベクトルは上向き(yy成分は正)で、yyが大きくなるほど長くなります。
* 第3象限 (x<0x < 0, y<0y < 0): ベクトルは下向き(yy成分は負)で、|yy|が大きくなるほど長くなります。
* 第4象限 (x>0x > 0, y<0y < 0): ベクトルは下向き(yy成分は負)で、|yy|が大きくなるほど長くなります。
* y=0y=0のとき、ベクトルは (0,0)(0,0) となる。

3. 最終的な答え

grad z=(0,2y)\text{grad } z = (0, 2y)
得られたベクトル場は、xx-yy平面上で、各点(x,y)(x, y)においてyy軸方向のベクトル(0,2y)(0, 2y)を示す。ベクトルの大きさは 2y2|y| であり、y>0y>0では上向き、y<0y<0では下向きとなる。

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