与えられた関数 $f(x) = \log(1+x)$ について、以下の2つの問題を解きます。 (1) $f(x)$ の3次のマクローリン展開を求めます。 (2) マクローリン展開を用いて $\log 1.1$ の近似値を計算し、小数第5位を四捨五入して小数第4位までの値を求めます。

解析学マクローリン展開対数関数近似値
2025/5/31

1. 問題の内容

与えられた関数 f(x)=log(1+x)f(x) = \log(1+x) について、以下の2つの問題を解きます。
(1) f(x)f(x) の3次のマクローリン展開を求めます。
(2) マクローリン展開を用いて log1.1\log 1.1 の近似値を計算し、小数第5位を四捨五入して小数第4位までの値を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 3次のマクローリン展開を求める。
マクローリン展開は、関数 f(x)f(x)x=0x=0 の周りで展開したものであり、次の式で与えられます。
f(x)=f(0)+f(0)x+f(0)2!x2+f(0)3!x3+f(x) = f(0) + f'(0)x + \frac{f''(0)}{2!}x^2 + \frac{f'''(0)}{3!}x^3 + \cdots
まず、f(x)f(x) の導関数を計算します。
f(x)=log(1+x)f(x) = \log(1+x)
f(x)=11+xf'(x) = \frac{1}{1+x}
f(x)=1(1+x)2f''(x) = -\frac{1}{(1+x)^2}
f(x)=2(1+x)3f'''(x) = \frac{2}{(1+x)^3}
次に、これらの導関数に x=0x=0 を代入します。
f(0)=log(1+0)=log(1)=0f(0) = \log(1+0) = \log(1) = 0
f(0)=11+0=1f'(0) = \frac{1}{1+0} = 1
f(0)=1(1+0)2=1f''(0) = -\frac{1}{(1+0)^2} = -1
f(0)=2(1+0)3=2f'''(0) = \frac{2}{(1+0)^3} = 2
これらの値をマクローリン展開の式に代入して3次の項まで求めます。
f(x)0+1x+12!x2+23!x3f(x) \approx 0 + 1 \cdot x + \frac{-1}{2!}x^2 + \frac{2}{3!}x^3
f(x)xx22+x33f(x) \approx x - \frac{x^2}{2} + \frac{x^3}{3}
(2) log1.1\log 1.1 の近似値を求める。
log1.1\log 1.1log(1+0.1)\log(1+0.1) なので、x=0.1x=0.1 をマクローリン展開に代入します。
log1.10.1(0.1)22+(0.1)33\log 1.1 \approx 0.1 - \frac{(0.1)^2}{2} + \frac{(0.1)^3}{3}
log1.10.10.012+0.0013\log 1.1 \approx 0.1 - \frac{0.01}{2} + \frac{0.001}{3}
log1.10.10.005+0.0003333\log 1.1 \approx 0.1 - 0.005 + 0.0003333\dots
log1.10.0953333\log 1.1 \approx 0.0953333\dots
小数第5位を四捨五入すると 0.09530.0953 となります。

3. 最終的な答え

(1) f(x)f(x) の3次のマクローリン展開は xx22+x33x - \frac{x^2}{2} + \frac{x^3}{3} です。
(2) log1.1\log 1.1 の近似値は 0.09530.0953 です。

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