自然数 $a, b$ について、命題「$a^2 + b^2$ が奇数ならば $ab$ は偶数である」が与えられている。 (1) 与えられた命題の裏を記述する。 (2) 与えられた命題の対偶を記述する。 (3) 対偶を用いて、与えられた命題が成り立つことを証明する。

数論命題証明偶数奇数対偶
2025/5/31

1. 問題の内容

自然数 a,ba, b について、命題「a2+b2a^2 + b^2 が奇数ならば abab は偶数である」が与えられている。
(1) 与えられた命題の裏を記述する。
(2) 与えられた命題の対偶を記述する。
(3) 対偶を用いて、与えられた命題が成り立つことを証明する。

2. 解き方の手順

(1) 命題「pp ならば qq」の裏は「pp でないならば qq でない」である。
与えられた命題の仮定は「a2+b2a^2 + b^2 が奇数」、結論は「abab は偶数」である。
よって、裏は「a2+b2a^2 + b^2 が偶数ならば abab は奇数である」となる。
(2) 命題「pp ならば qq」の対偶は「qq でないならば pp でない」である。
与えられた命題の仮定は「a2+b2a^2 + b^2 が奇数」、結論は「abab は偶数」である。
よって、対偶は「abab が奇数ならば a2+b2a^2 + b^2 は偶数である」となる。
(3) 対偶「abab が奇数ならば a2+b2a^2 + b^2 は偶数である」を証明する。
abab が奇数であるとき、aabb はともに奇数である。
なぜなら、aa または bb が偶数であると abab は偶数になるからである。
したがって、a=2m+1a = 2m + 1b=2n+1b = 2n + 1 ( m,nm, n は整数) と表せる。
このとき、
a2+b2=(2m+1)2+(2n+1)2=4m2+4m+1+4n2+4n+1=4(m2+m+n2+n)+2=2{2(m2+m+n2+n)+1}a^2 + b^2 = (2m + 1)^2 + (2n + 1)^2 = 4m^2 + 4m + 1 + 4n^2 + 4n + 1 = 4(m^2 + m + n^2 + n) + 2 = 2\{2(m^2 + m + n^2 + n) + 1\}
これは偶数である。
したがって、対偶「abab が奇数ならば a2+b2a^2 + b^2 は偶数である」は真である。
対偶が真であるから、もとの命題「a2+b2a^2 + b^2 が奇数ならば abab は偶数である」も真である。

3. 最終的な答え

(1) a2+b2a^2 + b^2 が偶数ならば abab は奇数である。
(2) abab が奇数ならば a2+b2a^2 + b^2 は偶数である。
(3) 対偶が真であるから、もとの命題も真である。

「数論」の関連問題

実数 $x$ に対して、$x$ を超えない最大の整数を $[x]$ で表す。 (1) 正の実数 $a$ と自然数 $m$ に対して、不等式 $\frac{[ma]}{a} \le m < \frac{...

不等式整数部分有理数無理数証明
2025/8/3

(1) 正の実数 $a$ と自然数 $m$ に対し、不等式 $\frac{[ma]}{a} \leq m < \frac{[ma]+1}{a}$ を示す。 (2) 正の実数 $a$ と $b$ が $...

不等式整数有理数ガウス記号
2025/8/3

次の不定方程式を満たす整数解 $x, y$ の組を1つ求める問題です。 (1) $50x + 23y = 1$ (2) $90x + 37y = 2$ (3) $62x - 23y = 5$ (4) ...

不定方程式ユークリッドの互除法整数解
2025/8/3

与えられた数(32, 200, 60)に対して、正の約数の個数と、その約数の総和を求めます。

約数素因数分解約数の個数約数の総和
2025/8/3

問題は、次の2つの命題が偽であることを示す反例をそれぞれ1つ挙げることです。 (1) 無理数と無理数の和は無理数である。 (2) 無理数と無理数の積は無理数である。

無理数有理数反例数の性質
2025/8/3

1から順に並べた自然数を、第$n$群が$2^{n-1}$個の数を含むように分ける。 (1) 第$n$群の最初の数を$n$で表せ。 (2) 第$n$群に含まれる数の総和を求めよ。 (3) 3000は第何...

数列等比数列等差数列群数列
2025/8/3

7で割ると4余り、9で割ると8余る300以下の自然数が何個あるかを求める問題です。

合同式剰余整数
2025/8/3

100以上1000以下の自然数の中で、5で割ると3余り、13で割ると4余る自然数は全部で何個あるか。選択肢は13, 14, 15, 16。

合同式剰余整数
2025/8/3

自然数をある規則に従って群に分けます。第$n$群は$2^{n-1}$個の数を含みます。 (1) 第$n$群の最初の数を$n$で表しなさい。 (2) 第$n$群に含まれる数の総和を求めなさい。 (3) ...

数列指数総和自然数
2025/8/2

与えられた問題は、以下の4つの問題から構成されています。 * **問題1**: 2進数 $101101_{(2)}$ を10進数に変換する。 * **問題2**: 216の正の約数の総和を求め...

進数変換約数整数の性質合同式剰余
2025/8/2