a, b は実数とする。以下の各命題について、空欄に「必要条件であるが十分条件でない」、「十分条件であるが必要条件でない」、「必要十分条件である」のうち適切なものを入れ、いずれでもない場合は×印を入れる。 (1) $a = \sqrt{b^2}$ であることは、$a=b$ であるための〇〇条件である。 (2) $ab + 1 = a + b$ であることは、$a = 1$ または $b = 1$ であるための〇〇条件である。 (3) $|a| < 1$ かつ $|b| < 1$ であることは、$ab + 1 > a + b$ であるための〇〇条件である。 (4) A, B を2つの集合とする。a が A∪B の要素であることは、a が A の要素であるための〇〇条件である。
2025/6/1
1. 問題の内容
a, b は実数とする。以下の各命題について、空欄に「必要条件であるが十分条件でない」、「十分条件であるが必要条件でない」、「必要十分条件である」のうち適切なものを入れ、いずれでもない場合は×印を入れる。
(1) であることは、 であるための〇〇条件である。
(2) であることは、 または であるための〇〇条件である。
(3) かつ であることは、 であるための〇〇条件である。
(4) A, B を2つの集合とする。a が A∪B の要素であることは、a が A の要素であるための〇〇条件である。
2. 解き方の手順
(1) であることは、 であることと同値である。
ならば とは限らない。たとえば、 のとき、 となる。
ならば とは限らない。 かつ であれば、は成り立たない。
したがって、 であることは、 であるための必要条件でも十分条件でもない。
(2) を変形すると、 となり、 となる。
これは、 または と同値である。
したがって、 であることは、 または であるための必要十分条件である。
(3) かつ ならば、 であるかどうかを調べる。
である。
より であるから、。
より であるから、。
したがって、 となり、 である。
ならば、 かつ であるかどうかを調べる。
より である。
これは、 かつ 、または、 かつ を意味する。
前者の場合、 かつ 。後者の場合、 かつ 。
かつ であれば、 かつ は成り立たない。
したがって、 かつ であることは、 であるための十分条件であるが必要条件ではない。
(4) a が A∪B の要素であることは、a が A の要素であるための条件を考える。
A∪B は A または B の要素である。
a が A∪B の要素であるとき、a が A の要素であるとは限らない。a が B の要素である場合もある。
a が A の要素であるとき、a は A∪B の要素である。
したがって、a が A∪B の要素であることは、a が A の要素であるための必要条件であるが十分条件ではない。
3. 最終的な答え
(1) ×
(2) 必要十分条件
(3) 十分条件であるが必要条件でない
(4) 必要条件であるが十分条件でない