a, b は実数とする。以下の各命題について、空欄に「必要条件であるが十分条件でない」、「十分条件であるが必要条件でない」、「必要十分条件である」のうち適切なものを入れ、いずれでもない場合は×印を入れる。 (1) $a = \sqrt{b^2}$ であることは、$a=b$ であるための〇〇条件である。 (2) $ab + 1 = a + b$ であることは、$a = 1$ または $b = 1$ であるための〇〇条件である。 (3) $|a| < 1$ かつ $|b| < 1$ であることは、$ab + 1 > a + b$ であるための〇〇条件である。 (4) A, B を2つの集合とする。a が A∪B の要素であることは、a が A の要素であるための〇〇条件である。

代数学命題必要条件十分条件集合絶対値
2025/6/1

1. 問題の内容

a, b は実数とする。以下の各命題について、空欄に「必要条件であるが十分条件でない」、「十分条件であるが必要条件でない」、「必要十分条件である」のうち適切なものを入れ、いずれでもない場合は×印を入れる。
(1) a=b2a = \sqrt{b^2} であることは、a=ba=b であるための〇〇条件である。
(2) ab+1=a+bab + 1 = a + b であることは、a=1a = 1 または b=1b = 1 であるための〇〇条件である。
(3) a<1|a| < 1 かつ b<1|b| < 1 であることは、ab+1>a+bab + 1 > a + b であるための〇〇条件である。
(4) A, B を2つの集合とする。a が A∪B の要素であることは、a が A の要素であるための〇〇条件である。

2. 解き方の手順

(1) a=b2a = \sqrt{b^2} であることは、a=ba = |b| であることと同値である。
a=ba = |b| ならば a=ba = b とは限らない。たとえば、b=2b = -2 のとき、a=2a = 2 となる。
a=ba = b ならば a=ba = |b| とは限らない。a=2a = 2 かつ b=2b = -2 であれば、a=ba=bは成り立たない。
したがって、a=b2a = \sqrt{b^2} であることは、a=ba = b であるための必要条件でも十分条件でもない。
(2) ab+1=a+bab + 1 = a + b を変形すると、abab+1=0ab - a - b + 1 = 0 となり、(a1)(b1)=0(a - 1)(b - 1) = 0 となる。
これは、a=1a = 1 または b=1b = 1 と同値である。
したがって、ab+1=a+bab + 1 = a + b であることは、a=1a = 1 または b=1b = 1 であるための必要十分条件である。
(3) a<1|a| < 1 かつ b<1|b| < 1 ならば、ab+1>a+bab + 1 > a + b であるかどうかを調べる。
ab+1(a+b)=(a1)(b1)ab + 1 - (a + b) = (a - 1)(b - 1) である。
a<1|a| < 1 より 1<a<1-1 < a < 1 であるから、a1<0a - 1 < 0
b<1|b| < 1 より 1<b<1-1 < b < 1 であるから、b1<0b - 1 < 0
したがって、(a1)(b1)>0(a - 1)(b - 1) > 0 となり、ab+1>a+bab + 1 > a + b である。
ab+1>a+bab + 1 > a + b ならば、a<1|a| < 1 かつ b<1|b| < 1 であるかどうかを調べる。
ab+1>a+bab + 1 > a + b より (a1)(b1)>0(a - 1)(b - 1) > 0 である。
これは、a1>0a - 1 > 0 かつ b1>0b - 1 > 0、または、a1<0a - 1 < 0 かつ b1<0b - 1 < 0 を意味する。
前者の場合、a>1a > 1 かつ b>1b > 1。後者の場合、a<1a < 1 かつ b<1b < 1
a>1a > 1 かつ b>1b > 1 であれば、a<1|a| < 1 かつ b<1|b| < 1 は成り立たない。
したがって、a<1|a| < 1 かつ b<1|b| < 1 であることは、ab+1>a+bab + 1 > a + b であるための十分条件であるが必要条件ではない。
(4) a が A∪B の要素であることは、a が A の要素であるための条件を考える。
A∪B は A または B の要素である。
a が A∪B の要素であるとき、a が A の要素であるとは限らない。a が B の要素である場合もある。
a が A の要素であるとき、a は A∪B の要素である。
したがって、a が A∪B の要素であることは、a が A の要素であるための必要条件であるが十分条件ではない。

3. 最終的な答え

(1) ×
(2) 必要十分条件
(3) 十分条件であるが必要条件でない
(4) 必要条件であるが十分条件でない

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