7枚のカード(数字1から7が一つずつ書かれている)が入った箱からカードを1枚ずつ取り出し、左から順に一列に並べる。ただし、取り出したカードは箱に戻さない。並べたカードの数字が直前の数字より小さいとき取り出すのをやめる。取り出したカードの枚数を $N$ とする。 (1) $N=2$ となる取り出し方の総数、 $N=5$ となる取り出し方の総数、 $N=7$ となる取り出し方の総数、取り出し方の総数が最大となる $N$ の値を求める。 (2) $N=3$ のとき、並べたカードの数字を $a, b, c$ とする。積 $abc$ が3の倍数となる取り出し方の総数、和 $a+b+c$ が3の倍数となる取り出し方の総数を求める。

確率論・統計学確率組み合わせ順列場合の数期待値
2025/6/1

1. 問題の内容

7枚のカード(数字1から7が一つずつ書かれている)が入った箱からカードを1枚ずつ取り出し、左から順に一列に並べる。ただし、取り出したカードは箱に戻さない。並べたカードの数字が直前の数字より小さいとき取り出すのをやめる。取り出したカードの枚数を NN とする。
(1) N=2N=2 となる取り出し方の総数、 N=5N=5 となる取り出し方の総数、 N=7N=7 となる取り出し方の総数、取り出し方の総数が最大となる NN の値を求める。
(2) N=3N=3 のとき、並べたカードの数字を a,b,ca, b, c とする。積 abcabc が3の倍数となる取り出し方の総数、和 a+b+ca+b+c が3の倍数となる取り出し方の総数を求める。

2. 解き方の手順

(1)
N=2N=2 となるのは、2枚目に小さい数が出たときである。1枚目の数字が ii のとき、2枚目は 1,2,,i11, 2, \dots, i-1(i1)(i-1) 通りの数字を選ぶことができる。したがって、N=2N=2 となる取り出し方は、
i=27(i1)=1+2+3+4+5+6=21\sum_{i=2}^{7} (i-1) = 1 + 2 + 3 + 4 + 5 + 6 = 21 通り。よって、アは a2a_2 、イウは21。
N=5N=5 となるには、1から4枚目は数が大きくなり、5枚目で数が小さくなる必要がある。a5a_5N=5N=5 となるための最大値となる。a5=ka_5=k とすると、kkは残っている数字の中で最大である必要がある。
まず、1から7の数字から5つを選ぶ組み合わせは 7C5=7×62=21{}_7 C_5 = \frac{7 \times 6}{2} = 21通り。
5つの数字を選んだとき、最大数を a5a_5 とする。残りの4つの数字から、どれか一つを4回目に取り出す数を決定する。4回目に決めた数より小さい数を並べる順番は一意に決まる。よって、a5a_5 を決めた後、残りの4つの数から1つを選ぶ方法を考える。
よって、エは a5a_5 、オは a4a_4
N=7N=7 となるのは、7枚すべて取り出す場合なので、1, 2, 3, 4, 5, 6, 7 の順列で、常に直後の数が大きい場合のみなので、全体が昇順に並んでいる場合のみ。
1<2<3<4<5<6<71 < 2 < 3 < 4 < 5 < 6 < 7 となる1通り。よってクは1。
取り出し方の総数が最も大きいのは、各 NN についての取り出し方の総数を考える必要がある。
N=1N=1 となるのは、1回目にやめる場合なので、1枚目が1から7のどれかの7通り。
N=2N=2は21通り。
N=3N=3も求める必要があるので後述する。
N=4,5,6,7N=4,5,6,7 についても同様に求めると、NN が小さい方が大きくなる可能性がある。ここでは推測する。
N=1N=1のとき7通り、N=2N=2のとき21通り。
よってケは2。
(2) N=3N=3 のとき、積 abcabc が3の倍数となるのは、a,b,ca, b, c のいずれかが3または6のとき。
3つとも3の倍数でない場合を考える。1, 2, 4, 5, 7の5つの数字から3つを選ぶ。これは 5C3=5×42=10{}_5 C_3 = \frac{5 \times 4}{2} = 10通り。
すべての選び方は、7P3=7×6×5=210 {}_7 P_3 = 7 \times 6 \times 5 = 210通り。
したがって、積が3の倍数となるのは、21010×3!=21060=150210 - 10 \times 3! = 210 - 60 = 150通り。
ただし、取り出す順番を考慮する必要があり、積の計算では順番は関係ないので、150通り。
よってコサは15。
a+b+ca+b+c が3の倍数となるのは、a,b,ca, b, c を3で割った余りがすべて同じか、すべて異なるとき。
3で割った余りが0になるのは3, 6の2つ。
3で割った余りが1になるのは1, 4, 7の3つ。
3で割った余りが2になるのは2, 5の2つ。
すべて同じになるのは、(1, 4, 7)を選ぶ場合のみで、3! = 6通り。
すべて異なるのは、2×3×2=122 \times 3 \times 2 = 12通り選び、順番を考慮すると、12×3!=12×6=7212 \times 3! = 12 \times 6 = 72通り。
合計 6+72=786+72 = 78通り。

3. 最終的な答え

(1) ア: a2a_2, イウ: 21, エ: a5a_5, オ: a4a_4, カキ:未解答、ク: 1, ケ: 2
(2) コサ: 150, シス: 78

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