$\sqrt{2}$ が無理数であることを用いて、$\frac{1}{\sqrt{2}} + \frac{1}{\sqrt{3}}$ が無理数であることを背理法により証明する。

数論無理数背理法代数
2025/6/1

1. 問題の内容

2\sqrt{2} が無理数であることを用いて、12+13\frac{1}{\sqrt{2}} + \frac{1}{\sqrt{3}} が無理数であることを背理法により証明する。

2. 解き方の手順

背理法を用いるため、まず 12+13\frac{1}{\sqrt{2}} + \frac{1}{\sqrt{3}} が有理数であると仮定する。つまり、ある有理数 rr を用いて
12+13=r\frac{1}{\sqrt{2}} + \frac{1}{\sqrt{3}} = r
と表せるとする。
次に、この式を変形して 2\sqrt{2} について解く。
12=r13\frac{1}{\sqrt{2}} = r - \frac{1}{\sqrt{3}}
12=(r13)2\frac{1}{2} = (r - \frac{1}{\sqrt{3}})^2
12=r22r3+13\frac{1}{2} = r^2 - \frac{2r}{\sqrt{3}} + \frac{1}{3}
2r3=r212+13=r216\frac{2r}{\sqrt{3}} = r^2 - \frac{1}{2} + \frac{1}{3} = r^2 - \frac{1}{6}
2r3=6r216\frac{2r}{\sqrt{3}} = \frac{6r^2 - 1}{6}
3=12r6r21\sqrt{3} = \frac{12r}{6r^2 - 1}
3=12r6r21\sqrt{3} = \frac{12r}{6r^2 - 1} より rr は有理数なので、12r6r21\frac{12r}{6r^2 - 1} も有理数となり、3\sqrt{3}が無理数であることに矛盾する。
次に, 12=r13\frac{1}{\sqrt{2}} = r - \frac{1}{\sqrt{3}}を変形する。
12r=13\frac{1}{\sqrt{2}} - r = -\frac{1}{\sqrt{3}}
(12r)2=13(\frac{1}{\sqrt{2}} - r)^2 = \frac{1}{3}
122r2+r2=13\frac{1}{2} - \frac{2r}{\sqrt{2}} + r^2 = \frac{1}{3}
2r2=12+r213=r2+16=6r2+16\frac{2r}{\sqrt{2}} = \frac{1}{2} + r^2 - \frac{1}{3} = r^2 + \frac{1}{6} = \frac{6r^2 + 1}{6}
2=12r6r2+1\sqrt{2} = \frac{12r}{6r^2 + 1}
ここで rr は有理数であるから、12r6r2+1\frac{12r}{6r^2 + 1} も有理数となり、2\sqrt{2} が無理数であることに矛盾する。

3. 最終的な答え

ア: 有理数
イ: r
ウ: 12r6r2+1\frac{12r}{6r^2+1}

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