点 $A(-1, 0)$ と点 $B(1, 0)$ が与えられている。 (1) $\angle APB = 90^\circ$ を満たす点 $P$ が、原点を中心とする半径1の円上にあることを示す。 (2) 原点を中心とする半径1の円上にある点 $P$ が、$\angle APB = 90^\circ$ を満たさないことがあることを示す。

幾何学ベクトル直角内積
2025/6/1

1. 問題の内容

A(1,0)A(-1, 0) と点 B(1,0)B(1, 0) が与えられている。
(1) APB=90\angle APB = 90^\circ を満たす点 PP が、原点を中心とする半径1の円上にあることを示す。
(2) 原点を中心とする半径1の円上にある点 PP が、APB=90\angle APB = 90^\circ を満たさないことがあることを示す。

2. 解き方の手順

(1)
PP の座標を (x,y)(x, y) とする。APB=90\angle APB = 90^\circ より、PAPB=0\vec{PA} \cdot \vec{PB} = 0 が成り立つ。
PA=(1x,y)\vec{PA} = (-1 - x, -y)
PB=(1x,y)\vec{PB} = (1 - x, -y)
よって、
(1x)(1x)+(y)(y)=0(-1 - x)(1 - x) + (-y)(-y) = 0
1+xx+x2+y2=0-1 + x - x + x^2 + y^2 = 0
x2+y2=1x^2 + y^2 = 1
これは原点を中心とする半径1の円の方程式である。
したがって、APB=90\angle APB = 90^\circ を満たす点 PP は、原点を中心とする半径1の円上にある。ただし、点A,Bは除く。
(2)
PP が原点を中心とする半径1の円上にある、すなわち x2+y2=1x^2 + y^2 = 1 を満たすとする。
このとき、APB=90\angle APB = 90^\circ が必ずしも成立しないことを示すためには、反例を挙げればよい。
例えば、点 P(1,0)P(1, 0) を考えると、点 PP は原点を中心とする半径1の円上にある。このとき、点 PP は点 BB と一致するため、APB\angle APB は定義できない、または 00^\circ である。
あるいは、点 PP が点 A(1,0)A(-1, 0) または点 B(1,0)B(1, 0) と一致する場合も、x2+y2=1x^2 + y^2 = 1 を満たすが、APB\angle APB は定義できない。
他にも、例えば点 P(0,1)P(0, -1) を考えると、x2+y2=1x^2 + y^2 = 1 を満たす。このとき、PA=(1,1)\vec{PA} = (-1, 1)PB=(1,1)\vec{PB} = (1, 1)PAPB=1+1=0\vec{PA} \cdot \vec{PB} = -1 + 1 = 0 より、APB=90\angle APB = 90^\circ となる。
しかし、点 PP(0,0)(0, 0) の場合、これは半径1の円上にないので不適。
P=(1,0)P = (1, 0) の場合、APB\angle APBは定義できない。

3. 最終的な答え

(1) APB=90\angle APB = 90^\circ を満たす点 PP は、原点を中心とする半径1の円上にある。
(2) 点 P(1,0)P(1, 0) は原点を中心とする半径1の円上にあるが、APB\angle APB は定義できないので、APB=90\angle APB = 90^\circ を満たさない。

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