関数 $x^{-3}$ の導関数が $-3x^{-4}$ であることを、導関数の定義を使って説明することを求められています。

解析学導関数微分極限べき乗関数の微分
2025/6/2

1. 問題の内容

関数 x3x^{-3} の導関数が 3x4-3x^{-4} であることを、導関数の定義を使って説明することを求められています。

2. 解き方の手順

導関数の定義は、関数 f(x)f(x) に対して、
f(x)=limh0f(x+h)f(x)hf'(x) = \lim_{h \to 0} \frac{f(x+h) - f(x)}{h}
で与えられます。 今回、f(x)=x3f(x) = x^{-3} なので、
f(x)=limh0(x+h)3x3hf'(x) = \lim_{h \to 0} \frac{(x+h)^{-3} - x^{-3}}{h}
を計算します。 (x+h)3=1(x+h)3(x+h)^{-3} = \frac{1}{(x+h)^3}x3=1x3x^{-3} = \frac{1}{x^3} を用いると、
f(x)=limh01(x+h)31x3hf'(x) = \lim_{h \to 0} \frac{\frac{1}{(x+h)^3} - \frac{1}{x^3}}{h}
=limh0x3(x+h)3hx3(x+h)3= \lim_{h \to 0} \frac{x^3 - (x+h)^3}{h x^3 (x+h)^3}
ここで、(x+h)3=x3+3x2h+3xh2+h3(x+h)^3 = x^3 + 3x^2h + 3xh^2 + h^3 であるから、
f(x)=limh0x3(x3+3x2h+3xh2+h3)hx3(x+h)3f'(x) = \lim_{h \to 0} \frac{x^3 - (x^3 + 3x^2h + 3xh^2 + h^3)}{h x^3 (x+h)^3}
=limh03x2h3xh2h3hx3(x+h)3= \lim_{h \to 0} \frac{-3x^2h - 3xh^2 - h^3}{h x^3 (x+h)^3}
=limh0h(3x23xhh2)hx3(x+h)3= \lim_{h \to 0} \frac{h(-3x^2 - 3xh - h^2)}{h x^3 (x+h)^3}
=limh03x23xhh2x3(x+h)3= \lim_{h \to 0} \frac{-3x^2 - 3xh - h^2}{x^3 (x+h)^3}
h0h \to 0 の極限を取ると、
f(x)=3x2x3x3=3x2x6=3x4f'(x) = \frac{-3x^2}{x^3 \cdot x^3} = \frac{-3x^2}{x^6} = -3x^{-4}

3. 最終的な答え

したがって、x3x^{-3} の導関数は 3x4-3x^{-4} であることが示されました。
最終的な答え: 3x4-3x^{-4}

「解析学」の関連問題

与えられた9つの関数が、偶関数、奇関数、またはどちらでもないかを判定します。 偶関数は $f(-x) = f(x)$ を満たし、奇関数は $f(-x) = -f(x)$ を満たします。

関数の性質偶関数奇関数関数の判定
2025/6/4

関数 $y = x + \sin x$ の導関数 $y'$ を求めます。 $y' = 1 + \cos x$

極値導関数三角関数微分
2025/6/4

与えられた関数②〜⑥について、それぞれの極値を求める問題です。 ② $y = x + \frac{1}{x}$ ③ $y = x + \sin x \quad (0 \le x \le 2\pi)$ ...

極値導関数微分増減表
2025/6/4

画像には以下の6つの関数が書かれています。 (2) $y = x + \frac{1}{x}$ (3) $y = x + \sin x$ (ただし $0 \le x \le 2\pi$) (4) $y...

関数のグラフ関数の増減最大値最小値微分積分
2025/6/4

関数 $y = x^3 - 6x^2 + 9x - 1$ の極値を求める。

関数の極値微分増減表三次関数
2025/6/4

与えられた関数について、定義域、導関数を計算し、増減表を作成することで、関数の増減を調べます。 (1) $f(x) = 3x^4 - 4x^3 - 12x^2$ (2) $f(x) = xe^{-x}...

関数の増減導関数極値増減表
2025/6/3

曲線 $y=x^3 - 4x + 1$ と直線 $y = -x + a$ ($a < 0$) が接するときの $a$ の値を求め、さらにそのとき曲線と直線で囲まれる部分の面積を求める問題です。$a =...

積分曲線面積接線
2025/6/3

問題は以下の3つの大問から構成されています。 (1) 与えられた範囲における関数の最大値と最小値を求める問題が2問。 (2) 与えられた方程式の実数解の個数を求める問題が2問。 (3) 半径$R$の球...

関数の最大・最小実数解の個数微分直円柱の体積三平方の定理
2025/6/3

与えられた級数の収束半径を求め、収束する場合、その和を求める問題です。 1. $1 + 3x + 9x^2 + 27x^3 + \dots + 3^n x^n + \dots$ 2....

級数収束半径マクローリン級数等比級数比判定法積分
2025/6/3

与えられた5つの極限を計算します。 (1) $\lim_{x \to +0} x^x$ (2) $\lim_{x \to \infty} x^{\frac{1}{x}}$ (3) $\lim_{x \...

極限ロピタルの定理指数関数対数関数
2025/6/3