正四面体の頂点を移動する点Pがある。点Pは1秒後に他の3つの頂点にそれぞれ確率$\frac{1}{3}$で移動する。点Pは最初に頂点Aにある。以下の確率や条件付き確率、期待値を求める問題。

確率論・統計学確率条件付き確率期待値マルコフ連鎖正四面体
2025/6/2

1. 問題の内容

正四面体の頂点を移動する点Pがある。点Pは1秒後に他の3つの頂点にそれぞれ確率13\frac{1}{3}で移動する。点Pは最初に頂点Aにある。以下の確率や条件付き確率、期待値を求める問題。

2. 解き方の手順

(1)
- 2秒後に点Pがはじめて頂点Oに到達する移動の仕方は、A→B/C/D→Oの3通り。
したがって確率は13×13×3=13\frac{1}{3} \times \frac{1}{3} \times 3 = \frac{1}{3}
- 3秒後に点Pがはじめて頂点Oに到達する場合、2秒後には頂点B,C,Dにいる必要があり、その3つのいずれかを経由する必要がある。
A→B/C/D→A/B/C/D→O となる。
2秒後Aには戻れないので、確率は、(13)3×3×2=29(\frac{1}{3})^3 \times 3 \times 2 = \frac{2}{9}
(2)
- 4秒後に点Pがはじめて頂点Oに到達する確率は、1秒後、2秒後、3秒後にOに到達しない確率を考える。
1秒後: 頂点AからOには行けないので、確率は0。
2秒後: 頂点AからOに初めて行く確率=13\frac{1}{3}
3秒後: 29\frac{2}{9}
4秒後に初めてOに到達するのは、以下の場合
(A→B/C/D→A/B/C/D→A/B/C/D→O)
4秒後にはじめて点Pが頂点Oに到達する確率を求めるには、
1秒後にA以外の点に移動し、3秒後にはじめて点Oに到達する確率を考える。
つまり、13×727×3=727\frac{1}{3} \times \frac{7}{27}\times 3= \frac{7}{27}.
- 4秒後に点Pがはじめて頂点Oに到達したとき、点Pが頂点Bをちょうど2回だけ通っている条件付き確率を求める。
4秒後に初めて頂点Oに着く経路は複雑である。
しかし、頂点Bをちょうど2回通るということは、他の頂点(例えばC,D,A)を何回通っても良いことを意味する。
(3)
- 2秒後に点Pが頂点Oに到達し、その2秒後に点Pが頂点Aに戻る確率は、(13)×(13)=19(\frac{1}{3})\times(\frac{1}{3})=\frac{1}{9}
- 頂点Oをちょうど1回だけ通って、最初から4秒後に点Pが頂点Aに戻る確率は、227\frac{2}{27}
(4)
- 頂点Oをちょうど1回だけ通って、5秒後に点Pが頂点Aに戻る確率は 1381\frac{13}{81}
(5)
- 3秒の間に点Pが頂点Oに到達する回数をXとおく。
Xのとり得る値は0, 1, 2の3通りあり、Xの期待値は13\frac{1}{3}

3. 最終的な答え

(1)
ア: 3, イ: 1/3, ウ: 2, エ: 9
(2)
キ: 7, クケ: 27, コ: 2, サ: 9
(3)
シ: 1, スセ: 9, ソ: 2, タチ: 27
(4)
ツテ: 13, トナニ: 81
(5)
ネノ: 3, ハヒ: 1/3

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