(1) $x$ についての不等式 $\frac{x+a}{2} < x+2 < \frac{2x+2a+7}{3}$ …① について、 - $x=3$ が不等式①を満たすときの、定数 $a$ の値の範囲を求める。 - 不等式①を満たす実数 $x$ が存在するときの、定数 $a$ の値の範囲を求める。 - そのときの不等式①の解を求める。 (2) 正の数 $x$ に対して $\frac{5x+19}{2}$ を計算し、その小数第1位を四捨五入すると、整数 $7x+1$ に等しくなった。このような正の数 $x$ の値を求める。

代数学不等式一次不等式連立不等式四捨五入方程式計算
2025/6/2

1. 問題の内容

(1) xx についての不等式 x+a2<x+2<2x+2a+73\frac{x+a}{2} < x+2 < \frac{2x+2a+7}{3} …① について、
- x=3x=3 が不等式①を満たすときの、定数 aa の値の範囲を求める。
- 不等式①を満たす実数 xx が存在するときの、定数 aa の値の範囲を求める。
- そのときの不等式①の解を求める。
(2) 正の数 xx に対して 5x+192\frac{5x+19}{2} を計算し、その小数第1位を四捨五入すると、整数 7x+17x+1 に等しくなった。このような正の数 xx の値を求める。

2. 解き方の手順

(1)
- x=3x=3 を不等式①に代入すると、3+a2<3+2<2(3)+2a+73\frac{3+a}{2} < 3+2 < \frac{2(3)+2a+7}{3}
3+a2<5<13+2a3\frac{3+a}{2} < 5 < \frac{13+2a}{3}
まず、3+a2<5\frac{3+a}{2} < 5 より、 3+a<103+a < 10 よって a<7a < 7
次に、 5<13+2a35 < \frac{13+2a}{3} より、 15<13+2a15 < 13+2a よって 2<2a2 < 2a ゆえに a>1a > 1
したがって、1<a<71 < a < 7
- 不等式①を変形する。
x+a2<x+2\frac{x+a}{2} < x+2 より、x+a<2x+4x+a < 2x+4 よって x>a4x > a-4
x+2<2x+2a+73x+2 < \frac{2x+2a+7}{3} より、3x+6<2x+2a+73x+6 < 2x+2a+7 よって x<2a+1x < 2a+1
したがって、a4<x<2a+1a-4 < x < 2a+1
不等式①を満たす実数 xx が存在するためには、a4<2a+1a-4 < 2a+1 が必要。
a4<2a+1a-4 < 2a+1 より、5<a-5 < a よって a>5a > -5
このとき、不等式①の解は a4<x<2a+1a-4 < x < 2a+1 となる。
(2)
5x+192\frac{5x+19}{2} を四捨五入したものが 7x+17x+1 になるので、
7x+10.5<5x+192<7x+1+0.57x+1 - 0.5 < \frac{5x+19}{2} < 7x+1 + 0.5
7x+0.5<5x+192<7x+1.57x+0.5 < \frac{5x+19}{2} < 7x+1.5
14x+1<5x+19<14x+314x+1 < 5x+19 < 14x+3
14x+1<5x+1914x+1 < 5x+19 より、9x<189x < 18 よって x<2x < 2
5x+19<14x+35x+19 < 14x+3 より、 16<9x16 < 9x よって x>169x > \frac{16}{9}
したがって、169<x<2\frac{16}{9} < x < 2
xx は正の数なので、あり得る整数を考えると、
1.77...<x<21.77... < x < 2 なので、例えばx=1710,x=1810x=\frac{17}{10}, x=\frac{18}{10}などを代入していく。
x=1710x=\frac{17}{10}のとき、5x+192=5(1.7)+192=8.5+192=27.52=13.75\frac{5x+19}{2} = \frac{5(1.7)+19}{2} = \frac{8.5+19}{2} = \frac{27.5}{2} = 13.75、これを四捨五入すると1414
また、7x+1=7(1710)+1=11910+1=11.9+1=12.97x+1 = 7(\frac{17}{10})+1 = \frac{119}{10}+1 = 11.9+1 = 12.9、これを四捨五入すると1313。これらは等しくないので不適。
x=1810=95x=\frac{18}{10} = \frac{9}{5}のとき、5x+192=5(95)+192=9+192=282=14\frac{5x+19}{2} = \frac{5(\frac{9}{5})+19}{2} = \frac{9+19}{2} = \frac{28}{2} = 14
また、7x+1=7(95)+1=635+1=12.6+1=13.67x+1 = 7(\frac{9}{5})+1 = \frac{63}{5}+1 = 12.6+1 = 13.6、これを四捨五入すると1414。これらは等しいので適する。
x=95x=\frac{9}{5}
x=1.8x=1.8
x=2x=2に近い解を試す。
x=1.9x=1.9のとき、5x+192=5(1.9)+192=9.5+192=28.52=14.25\frac{5x+19}{2} = \frac{5(1.9)+19}{2} = \frac{9.5+19}{2} = \frac{28.5}{2} = 14.25、これを四捨五入すると1414
また、7x+1=7(1.9)+1=13.3+1=14.37x+1 = 7(1.9)+1 = 13.3+1 = 14.3、これを四捨五入すると1414
x=1910x=\frac{19}{10}
169<x<2\frac{16}{9} < x < 2の範囲で四捨五入した値が等しい数を探すと、x=95=1.8x=\frac{9}{5}=1.8x=1910=1.9x=\frac{19}{10}=1.9が見つかる。
x=1.8=95x=1.8=\frac{9}{5}のとき、7x+1=7(1.8)+1=12.6+1=13.67x+1 = 7(1.8)+1 = 12.6+1 = 13.65x+192=5(1.8)+192=9+192=282=14\frac{5x+19}{2} = \frac{5(1.8)+19}{2} = \frac{9+19}{2} = \frac{28}{2}=14
5x+192\frac{5x+19}{2}を四捨五入すると14147x+17x+1を四捨五入すると1414で等しい。
x=1.9=1910x=1.9=\frac{19}{10}のとき、7x+1=7(1.9)+1=13.3+1=14.37x+1 = 7(1.9)+1 = 13.3+1 = 14.35x+192=5(1.9)+192=9.5+192=28.52=14.25\frac{5x+19}{2} = \frac{5(1.9)+19}{2} = \frac{9.5+19}{2} = \frac{28.5}{2}=14.25
5x+192\frac{5x+19}{2}を四捨五入すると14147x+17x+1を四捨五入すると1414で等しい。
x=3x=3のとき、7x+1=7(3)+1=227x+1 = 7(3)+1 = 225x+192=5(3)+192=15+192=342=17\frac{5x+19}{2} = \frac{5(3)+19}{2} = \frac{15+19}{2} = \frac{34}{2}=17。四捨五入で等しくないので不適。
仮に7x+17x+1が整数になるとき、x=3x=3の場合は不適。
上記計算からx=1910x=\frac{19}{10}の時、14.2514.25なので四捨五入すると、14147(1910)+1=14.37(\frac{19}{10})+1=14.3なので四捨五入すると1414になる。
x=95x=\frac{9}{5}の時、7(95)+1=13.67(\frac{9}{5})+1=13.6なので四捨五入すると、14145x+192=14\frac{5x+19}{2}=14になる。

3. 最終的な答え

(1)
ア: 1
イ: 7
ウエ: -5
オ: -4
カ: 2
キ: 1
(2)
クケ: 9
コ: 5
サ: 19/10(または 1.9)

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