図3に示すように、質量 $m_A$ の物体Aと質量 $m_B$ の物体Bが紐でつながれています。物体Aは鉛直方向に吊り下げられており、物体Bは水平なテーブルの上に置かれています。このとき、紐に作用する張力 $S$ が、物体Aに作用する重力 $m_A g$ より大きいか小さいか、また $m_B$ が大きくなると張力 $S$ は大きくなるか小さくなるかを答えます。

応用数学力学運動方程式張力摩擦物理
2025/6/2

1. 問題の内容

図3に示すように、質量 mAm_A の物体Aと質量 mBm_B の物体Bが紐でつながれています。物体Aは鉛直方向に吊り下げられており、物体Bは水平なテーブルの上に置かれています。このとき、紐に作用する張力 SS が、物体Aに作用する重力 mAgm_A g より大きいか小さいか、また mBm_B が大きくなると張力 SS は大きくなるか小さくなるかを答えます。

2. 解き方の手順

まず、物体Aと物体Bの運動方程式を立てます。
* 物体Aの運動方程式:
mAa=mAgSm_A a = m_A g - S
ここで、aa は物体の加速度、gg は重力加速度です。
* 物体Bの運動方程式:
mBa=Sfm_B a = S - f
ここで、ff は物体Bとテーブルの間の摩擦力です。
上記の2つの式を連立させて、SS について解きます。
S=mAgmAaS = m_A g - m_A a
S=mBa+fS = m_B a + f
mAgmAa=mBa+fm_A g - m_A a = m_B a + f
mAgf=(mA+mB)am_A g - f = (m_A + m_B) a
a=mAgfmA+mBa = \frac{m_A g - f}{m_A + m_B}
この aa を最初の式に代入して、SS を求めます。
S=mAgmA(mAgfmA+mB)S = m_A g - m_A (\frac{m_A g - f}{m_A + m_B})
S=mAg(1mAmA+mB)+mAfmA+mBS = m_A g (1 - \frac{m_A}{m_A + m_B}) + m_A \frac{f}{m_A + m_B}
S=mAg(mA+mBmAmA+mB)+mAfmA+mBS = m_A g (\frac{m_A + m_B - m_A}{m_A + m_B}) + m_A \frac{f}{m_A + m_B}
S=mAgmBmA+mB+mAfmA+mBS = m_A g \frac{m_B}{m_A + m_B} + m_A \frac{f}{m_A + m_B}
理想的な状態(摩擦がない)を仮定すると、f=0f=0 となり、
S=mAgmBmA+mBS = m_A g \frac{m_B}{m_A + m_B}
このとき、もし mBm_B が0の場合、SSも0になります。
もし mBm_B が非常に大きい場合、SSmAgm_Agに近づきます。
mBm_B が大きくなると、SS も大きくなります。
摩擦がある場合でも、mBm_B が大きくなると一般的に SS も大きくなります。ただし、mBm_B が非常に大きくなると、ff も大きくなり、aa が小さくなる可能性があります。しかし、問題文に具体的な摩擦係数などの情報がないため、mBm_B が大きくなると SS は大きくなると考えるのが妥当です。
S<mAgS < m_A g であることは、上の式からもわかります。(摩擦がない場合)

3. 最終的な答え

張力 SS は、落下している物体Aに作用する重力 mAgm_A g より**小さい**。mBm_B が大きくなると、張力 SS は**大きくなる**。

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