一直線上で右向きに $2.0 \ m/s$ の速さで運動していた物体Bに、同じく右向きに $8.0 \ m/s$ の速さで運動してきた物体Aが衝突します。A, B の質量はどちらも $3.0 \ kg$ であり、完全弾性衝突であるとき、衝突後のAとBの速度を求めます。

応用数学力学運動量保存エネルギー保存完全弾性衝突
2025/3/27

1. 問題の内容

一直線上で右向きに 2.0 m/s2.0 \ m/s の速さで運動していた物体Bに、同じく右向きに 8.0 m/s8.0 \ m/s の速さで運動してきた物体Aが衝突します。A, B の質量はどちらも 3.0 kg3.0 \ kg であり、完全弾性衝突であるとき、衝突後のAとBの速度を求めます。

2. 解き方の手順

完全弾性衝突なので、運動量保存則と力学的エネルギー保存則が成り立ちます。
右向きを正の方向とします。
運動量保存則より、
mAvA1+mBvB1=mAvA2+mBvB2m_A v_{A1} + m_B v_{B1} = m_A v_{A2} + m_B v_{B2}
ここで、mA=mB=mm_A = m_B = m なので、
vA1+vB1=vA2+vB2v_{A1} + v_{B1} = v_{A2} + v_{B2}
8.0+2.0=vA2+vB28.0 + 2.0 = v_{A2} + v_{B2}
10.0=vA2+vB210.0 = v_{A2} + v_{B2} ... (1)
力学的エネルギー保存則より、
12mAvA12+12mBvB12=12mAvA22+12mBvB22\frac{1}{2} m_A v_{A1}^2 + \frac{1}{2} m_B v_{B1}^2 = \frac{1}{2} m_A v_{A2}^2 + \frac{1}{2} m_B v_{B2}^2
mA=mB=mm_A = m_B = m なので、
vA12+vB12=vA22+vB22v_{A1}^2 + v_{B1}^2 = v_{A2}^2 + v_{B2}^2
8.02+2.02=vA22+vB228.0^2 + 2.0^2 = v_{A2}^2 + v_{B2}^2
64.0+4.0=vA22+vB2264.0 + 4.0 = v_{A2}^2 + v_{B2}^2
68.0=vA22+vB2268.0 = v_{A2}^2 + v_{B2}^2 ... (2)
(1)より、vB2=10.0vA2v_{B2} = 10.0 - v_{A2}。これを(2)に代入すると、
68.0=vA22+(10.0vA2)268.0 = v_{A2}^2 + (10.0 - v_{A2})^2
68.0=vA22+100.020.0vA2+vA2268.0 = v_{A2}^2 + 100.0 - 20.0v_{A2} + v_{A2}^2
2vA2220.0vA2+32.0=02v_{A2}^2 - 20.0v_{A2} + 32.0 = 0
vA2210.0vA2+16.0=0v_{A2}^2 - 10.0v_{A2} + 16.0 = 0
(vA22.0)(vA28.0)=0(v_{A2} - 2.0)(v_{A2} - 8.0) = 0
よって、vA2=2.0 m/sv_{A2} = 2.0 \ m/s または vA2=8.0 m/sv_{A2} = 8.0 \ m/s
vA2=8.0 m/sv_{A2} = 8.0 \ m/s のとき、vB2=10.08.0=2.0 m/sv_{B2} = 10.0 - 8.0 = 2.0 \ m/sとなり、衝突前と同じ状態になるため不適。
vA2=2.0 m/sv_{A2} = 2.0 \ m/s のとき、vB2=10.02.0=8.0 m/sv_{B2} = 10.0 - 2.0 = 8.0 \ m/s
したがって、物体Aの速度は右向きに 2.0 m/s2.0 \ m/s、物体Bの速度は右向きに 8.0 m/s8.0 \ m/s

3. 最終的な答え

物体A:右向き 2.0 m/s2.0 \ m/s
物体B:右向き 8.0 m/s8.0 \ m/s

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