問題文は、$x, y, a, b$ は実数であり、$a>0, b>0$ のとき、以下の不等式を証明し、(1)と(3)については等号が成り立つ場合を求めよ、というものです。 (1) $(x^2+1)(y^2+1) \ge (xy+1)^2$ (2) $\sqrt{a}+2\sqrt{b} > \sqrt{a+4b}$ (3) $\frac{a}{b} + \frac{b}{a} \ge 2$

1. 問題の内容

問題文は、$x, y, a, b$ は実数であり、$a>0, b>0$ のとき、以下の不等式を証明し、(1)と(3)については等号が成り立つ場合を求めよ、というものです。

(1) $(x^2+1)(y^2+1) \ge (xy+1)^2$

(2) $\sqrt{a}+2\sqrt{b} > \sqrt{a+4b}$

(3) $\frac{a}{b} + \frac{b}{a} \ge 2$

2. 解き方の手順

(1) $(x^2+1)(y^2+1) \ge (xy+1)^2$ を証明する。

左辺を展開すると、

$x^2y^2 + x^2 + y^2 + 1$

右辺を展開すると、

$x^2y^2 + 2xy + 1$

したがって、示すべき不等式は

$x^2y^2 + x^2 + y^2 + 1 \ge x^2y^2 + 2xy + 1$

となり、これは

$x^2 + y^2 \ge 2xy$

と同値である。

これは $(x-y)^2 \ge 0$ と変形でき、 $(x-y)$ が実数なので常に成り立つ。

等号が成り立つのは $x=y$ のとき。

(2) $\sqrt{a}+2\sqrt{b} > \sqrt{a+4b}$ を証明する。

両辺は正なので、二乗しても大小関係は変わらない。

$(\sqrt{a}+2\sqrt{b})^2 = a + 4\sqrt{ab} + 4b$

$(\sqrt{a+4b})^2 = a + 4b$

したがって、

$a + 4\sqrt{ab} + 4b > a + 4b$

を示すことになる。これは

$4\sqrt{ab} > 0$

と同値である。

$a>0, b>0$ より $\sqrt{ab} > 0$ なので、$4\sqrt{ab} > 0$ は常に成り立つ。

したがって、$\sqrt{a}+2\sqrt{b} > \sqrt{a+4b}$ が成り立つ。

(3) $\frac{a}{b} + \frac{b}{a} \ge 2$ を証明する。

両辺に $ab$ をかけると、$a^2 + b^2 \ge 2ab$ となる。

これは $a^2 - 2ab + b^2 \ge 0$ と変形でき、 $(a-b)^2 \ge 0$ となる。

$(a-b)$ は実数なので、 $(a-b)^2 \ge 0$ は常に成り立つ。

等号が成り立つのは $a=b$ のとき。

3. 最終的な答え

(1) 不等式 $(x^2+1)(y^2+1) \ge (xy+1)^2$ は成り立つ。等号成立条件は $x=y$。

(2) 不等式 $\sqrt{a}+2\sqrt{b} > \sqrt{a+4b}$ は成り立つ。

(3) 不等式 $\frac{a}{b} + \frac{b}{a} \ge 2$ は成り立つ。等号成立条件は $a=b$。