$a, b, c$ は相異なる実数である。数列 $\{x_n\}$ は等差数列で、最初の3項が順に $a, b, c$ であるとする。数列 $\{y_n\}$ は等比数列で、最初の3項が順に $c, a, b$ であるとする。 (1) $b$ と $c$ を $a$ を用いて表し、等差数列 $\{x_n\}$ の公差を $a$ を用いて表す。 (2) 等比数列 $\{y_n\}$ の公比を求め、$\{y_n\}$ の初項から第8項までの和を $a$ を用いて表す。

代数学数列等差数列等比数列公差公比方程式
2025/6/5

1. 問題の内容

a,b,ca, b, c は相異なる実数である。数列 {xn}\{x_n\} は等差数列で、最初の3項が順に a,b,ca, b, c であるとする。数列 {yn}\{y_n\} は等比数列で、最初の3項が順に c,a,bc, a, b であるとする。
(1) bbccaa を用いて表し、等差数列 {xn}\{x_n\} の公差を aa を用いて表す。
(2) 等比数列 {yn}\{y_n\} の公比を求め、{yn}\{y_n\} の初項から第8項までの和を aa を用いて表す。

2. 解き方の手順

(1)
等差数列 {xn}\{x_n\} の最初の3項が a,b,ca, b, c なので、等差数列の性質から 2b=a+c2b = a + c が成り立つ。
また、x1=ax_1 = a, x2=bx_2 = b, x3=cx_3 = c であるから、公差 ddd=ba=cbd = b - a = c - b と表せる。
2b=a+c2b = a + c より、c=2bac = 2b - a である。
数列 {yn}\{y_n\} の最初の3項が c,a,bc, a, b なので、公比を rr とすると、 a=cra = cr, b=ar=cr2b = ar = cr^2 となる。
2b=a+c2b = a+cb=arb=ar を代入すると 2ar=a+c2ar = a+c となる。
a=cra = crcc について解くと c=arc = \frac{a}{r} となる。
2ar=a+ar2ar = a + \frac{a}{r} を解く。a0a \neq 0 より、2r=1+1r2r = 1 + \frac{1}{r} となる。
両辺に rr をかけると、2r2=r+12r^2 = r + 1 となり、2r2r1=02r^2 - r - 1 = 0 を得る。
これを因数分解すると (2r+1)(r1)=0(2r+1)(r-1) = 0 となる。
r=1r=1 のとき c=ac=a となり、a,b,ca, b, c が相異なるという条件に反するので、r=12r = -\frac{1}{2} である。
b=ar=12ab = ar = -\frac{1}{2}a である。
c=ar=a12=2ac = \frac{a}{r} = \frac{a}{-\frac{1}{2}} = -2a である。
等差数列 {xn}\{x_n\} の公差は ba=12aa=32ab - a = -\frac{1}{2}a - a = -\frac{3}{2}a である。
(2)
等比数列 {yn}\{y_n\} の公比は r=12r = -\frac{1}{2} である。
{yn}\{y_n\} の初項から第8項までの和は
S8=c(1r8)1r=2a(1(12)8)1(12)=2a(11256)32=2a25525623=510768a=85128a2=8564a S_8 = \frac{c(1 - r^8)}{1 - r} = \frac{-2a (1 - (-\frac{1}{2})^8)}{1 - (-\frac{1}{2})} = \frac{-2a (1 - \frac{1}{256})}{\frac{3}{2}} = -2a \cdot \frac{255}{256} \cdot \frac{2}{3} = - \frac{510}{768}a = -\frac{85}{128}a \cdot 2 = - \frac{85}{64} a

3. 最終的な答え

(1) b=12ab = -\frac{1}{2}a, c=2ac = -2a, 公差は 32a-\frac{3}{2}a
(2) 公比は 12-\frac{1}{2}, 初項から第8項までの和は 8564a-\frac{85}{64}a

「代数学」の関連問題

数列 $\{a_n\}$ の初項から第 $n$ 項までの和を $S_n$ とする。数列 $\{S_n\}$ は漸化式 $S_{n+1} = \frac{1}{2} S_n + 3^{n-1}$ $(n...

数列漸化式等比数列
2025/6/6

(5) $x^2 + x - 3$ で割ったとき、商が $x + 2$ で余りが $x$ であるような $x$ の多項式を求める。 (6) 多項式 $x^4 - ax^2 + 2x + b$ が $x...

多項式割り算因数定理剰余の定理
2025/6/6

連立方程式 $xy = 128$ $\frac{1}{\log_2 x} + \frac{1}{\log_2 y} = \frac{28}{45}$ を満たす実数 $x, y$ を考えます。ただし、$...

連立方程式対数二次方程式真数条件
2025/6/6

等比数列 $1, x, x+2, \dots$ が与えられているとき、$x$ の値を求めよ。

等比数列二次方程式因数分解
2025/6/6

2x2回転行列 $R(\theta) = \begin{pmatrix} \cos \theta & -\sin \theta \\ \sin \theta & \cos \theta \end{pm...

行列回転行列三角関数加法定理
2025/6/6

与えられた多項式の組に対して、割り算の問題(または因数分解の問題)を解く必要があると考えられます。画像には4つの問題があります。 (1) $2x^2 + 2x - 3$ を $x + 2$ で割る (...

多項式の割り算因数分解剰余の定理
2025/6/6

同じ太さの丸太を、一段上がるごとに1本ずつ減らして積み重ねる。ただし、最上段は1本とは限らない。125本の丸太を全部積み重ねる場合、最下段には最小限何本の丸太が必要か、また、その時の最上段は何本になる...

等差数列方程式約数整数問題
2025/6/6

与えられた7つの行列の行列式を計算する問題です。

行列式線形代数行列
2025/6/6

与えられた多項式の割り算の商と余りを求める問題、条件を満たす多項式を求める問題、与えられた式を簡単にする問題が出題されています。具体的には、以下の問題に取り組みます。 (1) $2x^2 + 2x -...

多項式の割り算因数分解分数式部分分数分解
2025/6/6

問題1の(3):多項式 $x-x^3$ を多項式 $-x-1+2x^2$ で割ったときの商と余りを求める。

多項式の割り算多項式余り
2025/6/6