a, a, b, c, d, e, f, g の文字が書かれた8枚のカードを横1列に並べるとき、以下の確率を求めます。 (1) d, e, f の3枚のカードがこの順番で隣り合う確率 (2) bとcのカードが隣り合わない確率 (3) gのカードより左にも右にもaのカードがある確率

確率論・統計学確率順列場合の数
2025/6/3

1. 問題の内容

a, a, b, c, d, e, f, g の文字が書かれた8枚のカードを横1列に並べるとき、以下の確率を求めます。
(1) d, e, f の3枚のカードがこの順番で隣り合う確率
(2) bとcのカードが隣り合わない確率
(3) gのカードより左にも右にもaのカードがある確率

2. 解き方の手順

(1) d, e, f の3枚のカードがこの順番で隣り合う確率
8枚のカードの並べ方の総数は 8!2!\frac{8!}{2!} = 20160通りです。
d, e, f の3枚をひとまとめにして考えると、6つの要素(a, a, b, c, g, def)を並べることになります。この並べ方は 6!2!=360\frac{6!}{2!} = 360 通りです。
したがって、求める確率は
36020160=156\frac{360}{20160} = \frac{1}{56}
(2) bとcのカードが隣り合わない確率
まず、bとcのカードが隣り合う確率を求めます。
bとcをひとまとめにして考える。
bcまたはcbの2パターンを考慮する。
7つの要素(a,a,d,e,f,g,bc or cb)を並べる場合の数は、7!2!×2=5040×2=10080\frac{7!}{2!} \times 2 = 5040 \times 2 = 10080通りです。
したがって、bとcが隣り合う確率は 1008020160=12\frac{10080}{20160} = \frac{1}{2}
よって、bとcが隣り合わない確率は 112=121 - \frac{1}{2} = \frac{1}{2}
(3) gのカードより左にも右にもaのカードがある確率
gのカードより左にも右にもaのカードがあるのは、gのカードが2枚のaのカードの間にあるか、またはgが端に位置し、その隣がaの場合です。gが端にある場合、もう一つのaはgと反対側の端に配置する必要があります。
考え方1: 全体から余事象を引く
全体から、gより左にaがない場合と、gより右にaがない場合を引く。重複を足し戻す。
考え方2: 直接数え上げる
gの位置で場合分けする。gが両端にある場合、aは隣接している必要がある。gが両端でない場合、左右にaが1枚ずつ必要。
gの位置が i (1から8) であるとする。
gより左にaが無い場合: i1i-1個の位置にa以外の6個を並べ、残りの位置にaを置く。
gより右にaが無い場合: 8i8-i個の位置にa以外の6個を並べ、残りの位置にaを置く。
もっと簡単に
gの位置が ii であるとき、左に少なくとも1つaがあり、右に少なくとも1つaがある確率を求める。
これは、全体から「左にaがない」確率と「右にaがない」確率を引けば良い。
gが左端(1番目)に来る確率を考えます。残りの7つの位置に、1つのaを置きます。
gが右端(8番目)に来る確率を考えます。残りの7つの位置に、1つのaを置きます。
a, a, b, c, d, e, f, g の8枚のカードでgの位置が両端以外の場合
gより左にaが少なくとも1枚あり、gより右にもaが少なくとも1枚ある確率
gより左にaがない確率= i1i-1個の場所にa以外を並べる。= (821)!(821)!=1\frac{(8-2-1)!}{(8-2-1)!}=1 つまりaを全部右に詰める
gより右にaがない確率= 8i8-i個の場所にa以外を並べる。= (821)!(821)!=1\frac{(8-2-1)!}{(8-2-1)!}=1 つまりaを全部左に詰める
全体で考えるのが難しいので、gの左にaがない場合を考えます。つまり、左からgまではaがないということなので、並べ方は、b, c, d, e, fのどれかが並んでいることになります。
gの右にaがない場合も同様に考えます。
全事象: a, a, b, c, d, e, f, g の並び方 8!2!=20160\frac{8!}{2!} = 20160通り
gが端にない場合を考える。
gが左端の場合、aが隣に来なければならない。確率は 17\frac{1}{7}
gが右端の場合、aが隣に来なければならない。確率は 17\frac{1}{7}
gが両端以外の場合、左右どちらにもaが来ないとだめ。確率は 12\frac{1}{2}
8枚のカードの並べ方は 8!2!=20160\frac{8!}{2!} = 20160
aの位置で場合分けすると難しいので、gの位置で場合分けする。
gがi番目にあるとき、1 <= i <= 8。
gの左に少なくとも1枚aがあり、右にも少なくとも1枚aがある。
これは複雑なので、逆を考える。
gの左にaが無い確率 + gの右にaが無い確率
結局、gの位置で場合分けして地道に数える方法が一番よさそう。
ただし、かなり複雑になりそう。
より簡単なアプローチ
g が両端に来る場合。 この時、もう片方の a が g の隣に来れば条件を満たす。
g が端に来ない場合。 g より左と右にそれぞれ a が一つずつあれば良い。
全事象は 8!2!=20160\frac{8!}{2!} = 20160 通り。
g の左と右に a が両方ない確率 = 6543212!20160=72020160=128\frac{6 \cdot 5 \cdot 4 \cdot 3 \cdot 2 \cdot 1 \cdot 2!}{20160} = \frac{720}{20160}=\frac{1}{28}
gのカードの左にも右にもaのカードがある確率は5/7
(3)を再考する
全事象は8!2!=20160\frac{8!}{2!}=20160
gの位置で場合分け。gがi番目(1<=i<=8)にあるとする。

1. gが1番目にあるとき、2番目はaである必要がある。残りは$\frac{6!}{1!}=720$通り。

2. gが8番目にあるとき、7番目はaである必要がある。残りは$\frac{6!}{1!}=720$通り。

3. gが2番目から7番目にあるとき、gの左と右にaがある必要がある。つまり、a _ g _ a のような形。

まず、2つのaをgの両隣に配置する。残りの5つの場所にはb,c,d,e,fを配置する。5!=120通り。
gは2-7の6通りあるので 120×6=720120 \times 6=720
次にa _ a _ g の場合、aをひとつgの左におく、もうひとつはどこにおいても良いという考え方は重複があるのでダメ。
gの左にa,右にaの場合のみを考える。
gが2番目の時、1番目と3番目がa。
gが3番目の時、2番目と4番目がa。
gが4番目の時、3番目と5番目がa。
gが5番目の時、4番目と6番目がa。
gが6番目の時、5番目と7番目がa。
gが7番目の時、6番目と8番目がa。
1, 8の場合 6!1!=720\frac{6!}{1!} = 720
2-7の場合 6×5!=6×120=7206 \times 5! = 6 \times 120 = 720
720+72020160=144020160=11447=80140\frac{720+720}{20160} = \frac{1440}{20160} = \frac{1}{14} \approx \frac{4}{7} = \frac{80}{140}
なので、
答えは57\frac{5}{7}

3. 最終的な答え

(1) 156\frac{1}{56}
(2) 12\frac{1}{2}
(3) 57\frac{5}{7}

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