円Oに内接する四角形ABCDについて、以下の問いに答えます。 (1) 対角線BDの長さ、∠BCD、辺CDの長さ、四角形ABCDの面積、円Oの半径を求めます。 (2) Oを中心とし、A, B, C, Dを通る球面上に点Pがあるとき、四角錐P-ABCDの体積の最大値を求めます。

幾何学四角形余弦定理正弦定理体積面積最大値
2025/6/3

1. 問題の内容

円Oに内接する四角形ABCDについて、以下の問いに答えます。
(1) 対角線BDの長さ、∠BCD、辺CDの長さ、四角形ABCDの面積、円Oの半径を求めます。
(2) Oを中心とし、A, B, C, Dを通る球面上に点Pがあるとき、四角錐P-ABCDの体積の最大値を求めます。

2. 解き方の手順

(1)
対角線BDの長さ:
ABD\triangle ABDにおいて、余弦定理より、
BD2=AB2+AD22ABADcosBADBD^2 = AB^2 + AD^2 - 2 \cdot AB \cdot AD \cdot \cos{\angle BAD}
BD2=22+52225cos60BD^2 = 2^2 + 5^2 - 2 \cdot 2 \cdot 5 \cdot \cos{60^{\circ}}
BD2=4+252012=2910=19BD^2 = 4 + 25 - 20 \cdot \frac{1}{2} = 29 - 10 = 19
BD=19BD = \sqrt{19}
∠BCD:
四角形ABCDは円に内接するので、BCD=180BAD=18060=120\angle BCD = 180^{\circ} - \angle BAD = 180^{\circ} - 60^{\circ} = 120^{\circ}
辺CDの長さ:
BCD\triangle BCDにおいて、余弦定理より、
BD2=BC2+CD22BCCDcosBCDBD^2 = BC^2 + CD^2 - 2 \cdot BC \cdot CD \cdot \cos{\angle BCD}
19=22+CD222CDcos12019 = 2^2 + CD^2 - 2 \cdot 2 \cdot CD \cdot \cos{120^{\circ}}
19=4+CD24CD(12)19 = 4 + CD^2 - 4 \cdot CD \cdot (-\frac{1}{2})
CD2+2CD15=0CD^2 + 2CD - 15 = 0
(CD+5)(CD3)=0(CD+5)(CD-3) = 0
CD>0CD > 0より、CD=3CD = 3
四角形ABCDの面積:
S=ABD+BCDS = \triangle ABD + \triangle BCD
ABD=12ABADsinBAD=1225sin60=532=532\triangle ABD = \frac{1}{2} \cdot AB \cdot AD \cdot \sin{\angle BAD} = \frac{1}{2} \cdot 2 \cdot 5 \cdot \sin{60^{\circ}} = 5 \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} = \frac{5\sqrt{3}}{2}
BCD=12BCCDsinBCD=1223sin120=332=332\triangle BCD = \frac{1}{2} \cdot BC \cdot CD \cdot \sin{\angle BCD} = \frac{1}{2} \cdot 2 \cdot 3 \cdot \sin{120^{\circ}} = 3 \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} = \frac{3\sqrt{3}}{2}
S=532+332=832=43S = \frac{5\sqrt{3}}{2} + \frac{3\sqrt{3}}{2} = \frac{8\sqrt{3}}{2} = 4\sqrt{3}
円Oの半径:
ABD\triangle ABDにおいて、正弦定理より、
BDsinBAD=2R\frac{BD}{\sin{\angle BAD}} = 2R
19sin60=2R\frac{\sqrt{19}}{\sin{60^{\circ}}} = 2R
2R=1932=2193=25732R = \frac{\sqrt{19}}{\frac{\sqrt{3}}{2}} = \frac{2\sqrt{19}}{\sqrt{3}} = \frac{2\sqrt{57}}{3}
R=573R = \frac{\sqrt{57}}{3}
(2)
四角錐P-ABCDの体積が最大となるのは、点Pが円Oの中心OからABCDの平面に垂直な直線上にあるとき。
このとき、四角錐の高さは球の半径になる。
四角錐の体積 = 13×\frac{1}{3} \times 四角形ABCDの面積 ×\times 高さ
V=13×43×573=41719=43199=4193V = \frac{1}{3} \times 4\sqrt{3} \times \frac{\sqrt{57}}{3} = \frac{4\sqrt{171}}{9} = \frac{4 \cdot 3 \sqrt{19}}{9} = \frac{4\sqrt{19}}{3}

3. 最終的な答え

(1)
BD = 19\sqrt{19}
∠BCD = 120120^{\circ}
CD = 33
S = 434\sqrt{3}
円Oの半径 = 573\frac{\sqrt{57}}{3}
(2)
四角錐P-ABCDの体積の最大値 = 4193\frac{4\sqrt{19}}{3}

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