関数 $f(x) = a(x-p)^2 + q$ について、$a=-1$, $p=2$, $q=2$ の状態(状態X)から、操作A, P, Qのいずれかを行う。操作Aは$p$と$q$を固定して$a$を変化させ、操作Pは$a$と$q$を固定して$p$を変化させ、操作Qは$a$と$p$を固定して$q$を変化させる。以下の条件を満たす操作の組み合わせをそれぞれ答える問題である。 (1) $f(x) \le 0$ の解がすべての実数となる。 (2) $f(x) \le 0$ の解がない。 (3) $f(x) = 0$ が異なる2つの負の解を持つ。 (4) $f(x) = 0$ が正の解と負の解を持つ。

代数学二次関数平方完成不等式解の存在範囲
2025/6/3

1. 問題の内容

関数 f(x)=a(xp)2+qf(x) = a(x-p)^2 + q について、a=1a=-1, p=2p=2, q=2q=2 の状態(状態X)から、操作A, P, Qのいずれかを行う。操作Aはppqqを固定してaaを変化させ、操作Pはaaqqを固定してppを変化させ、操作Qはaappを固定してqqを変化させる。以下の条件を満たす操作の組み合わせをそれぞれ答える問題である。
(1) f(x)0f(x) \le 0 の解がすべての実数となる。
(2) f(x)0f(x) \le 0 の解がない。
(3) f(x)=0f(x) = 0 が異なる2つの負の解を持つ。
(4) f(x)=0f(x) = 0 が正の解と負の解を持つ。

2. 解き方の手順

まず、状態Xにおける f(x)f(x)f(x)=(x2)2+2f(x) = -(x-2)^2 + 2 である。
(1) f(x)0f(x) \le 0 の解がすべての実数となるのは、a<0a < 0 かつ q=0q=0 の場合である。状態Xでは a=1<0a=-1 < 0 である。q=0q=0にするには、操作Qによってqq22から00に変化させればよい。また、aaが正の値になった場合、条件を満たさなくなる。
(2) f(x)0f(x) \le 0 の解がないということは、f(x)>0f(x) > 0 がすべての実数で成り立つということである。そのためには、a>0a > 0 かつ q>0q > 0 である必要がある。操作Aによって aa を正の値に変化させればよい。
(3) f(x)=0f(x) = 0 が異なる2つの負の解を持つためには、a<0a<0, q>0q>0 であり、軸 x=px=p が負であり、f(0)>0f(0) > 0 である必要がある。状態Xでは a=1<0a=-1 < 0 である。操作Pによって軸の位置 pp を負に変化させ、さらに、f(0)>0f(0) > 0 である必要がある。
f(0)=a(0p)2+q=ap2+qf(0) = a(0-p)^2 + q = ap^2 + q
ap2+q>0ap^2 + q > 0 となる必要がある。操作Pでppを負方向に大きく変えれば、ap2ap^2は大きくなる。操作Qによってqqを変化させれば、ap2+q>0ap^2 + q > 0かどうか調整できる。よって、操作Pと操作Qが必要。
(4) f(x)=0f(x) = 0 が正の解と負の解を持つためには、a<0a<0f(0)<0f(0) < 0 である必要がある。
f(0)=ap2+q<0f(0) = ap^2 + q < 0
状態Xでは、f(0)=1(2)2+2=4+2=2<0f(0) = -1*(2)^2 + 2 = -4 + 2 = -2 < 0 である。よって、状態Xのまま条件を満たしている。
操作A, P, Qいずれを行っても、f(0)<0f(0) < 0 となりうる。
操作Aの場合、aaを変化させてもf(0)f(0)は変化しうる。例えば、a=2a=-2とすると、f(0)=24+2=6<0f(0) = -2*4 + 2 = -6 < 0 となる。
操作Pの場合、ppを変化させてもf(0)f(0)は変化しうる。例えば、p=3p=3とすると、f(0)=19+2=7<0f(0) = -1*9 + 2 = -7 < 0 となる。
操作Qの場合、qqを変化させてもf(0)f(0)は変化しうる。例えば、q=1q=-1とすると、f(0)=141=5<0f(0) = -1*4 - 1 = -5 < 0 となる。
よって、操作A, 操作P, 操作Qの全てで条件を満たす場合がある。

3. 最終的な答え

ア:3
イ:1
ウ:6
エ:7