次の2つの2次不等式が、すべての実数 $x$ について成り立つような定数 $k$ の取りうる値の範囲を求めます。 (1) $(2k+3)x^2 + 2kx + k > 0$ (2) $(2k+3)x^2 + 2kx + k < 0$

代数学二次不等式判別式不等式の解
2025/6/4

1. 問題の内容

次の2つの2次不等式が、すべての実数 xx について成り立つような定数 kk の取りうる値の範囲を求めます。
(1) (2k+3)x2+2kx+k>0(2k+3)x^2 + 2kx + k > 0
(2) (2k+3)x2+2kx+k<0(2k+3)x^2 + 2kx + k < 0

2. 解き方の手順

(1) (2k+3)x2+2kx+k>0(2k+3)x^2 + 2kx + k > 0
まず、2k+3=02k+3 = 0 つまり k=32k = -\frac{3}{2} のとき、不等式は 3x32>0-3x - \frac{3}{2} > 0 となり、これはすべての実数 xx に対して成り立つわけではないので、k=32k = -\frac{3}{2} は解ではありません。
次に、2k+302k+3 \neq 0 の場合を考えます。
不等式がすべての実数 xx について成り立つためには、次の2つの条件が必要です。
(i) 2k+3>02k+3 > 0 (下に凸)
(ii) 判別式 D=(2k)24(2k+3)k<0D = (2k)^2 - 4(2k+3)k < 0
(i) より、
2k+3>02k+3 > 0
2k>32k > -3
k>32k > -\frac{3}{2}
(ii) より、
D=4k24(2k2+3k)<0D = 4k^2 - 4(2k^2 + 3k) < 0
4k28k212k<04k^2 - 8k^2 - 12k < 0
4k212k<0-4k^2 - 12k < 0
4k2+12k>04k^2 + 12k > 0
4k(k+3)>04k(k+3) > 0
k(k+3)>0k(k+3) > 0
k<3k < -3 または k>0k > 0
(i) と (ii) の両方を満たす kk の範囲は、
k>32k > -\frac{3}{2} かつ (k<3k < -3 または k>0k > 0) なので、
k>0k > 0
(2) (2k+3)x2+2kx+k<0(2k+3)x^2 + 2kx + k < 0
まず、2k+3=02k+3 = 0 つまり k=32k = -\frac{3}{2} のとき、不等式は 3x32<0-3x - \frac{3}{2} < 0 となり、xx の値によっては成り立たないため、k=32k = -\frac{3}{2} は解ではありません。
次に、2k+302k+3 \neq 0 の場合を考えます。
不等式がすべての実数 xx について成り立つためには、次の2つの条件が必要です。
(i) 2k+3<02k+3 < 0 (上に凸)
(ii) 判別式 D=(2k)24(2k+3)k<0D = (2k)^2 - 4(2k+3)k < 0
(i) より、
2k+3<02k+3 < 0
2k<32k < -3
k<32k < -\frac{3}{2}
(ii) より、
D=4k24(2k2+3k)<0D = 4k^2 - 4(2k^2 + 3k) < 0
4k28k212k<04k^2 - 8k^2 - 12k < 0
4k212k<0-4k^2 - 12k < 0
4k2+12k>04k^2 + 12k > 0
4k(k+3)>04k(k+3) > 0
k(k+3)>0k(k+3) > 0
k<3k < -3 または k>0k > 0
(i) と (ii) の両方を満たす kk の範囲は、
k<32k < -\frac{3}{2} かつ (k<3k < -3 または k>0k > 0) なので、
k<3k < -3

3. 最終的な答え

(1) k>0k > 0
(2) k<3k < -3

「代数学」の関連問題

第3項が6、第7項が22である等差数列$\{a_n\}$について、以下の問いに答える。 (1) 初項と公差を求めよ。 (2) 一般項を求めよ。 (3) 第50項を求めよ。 (4) 50 は第何項か。

数列等差数列一般項初項公差
2025/6/5

与えられた18個の数式を計算し、結果を求める問題です。

展開平方根式の計算有理化
2025/6/5

与えられた数学の問題集から、指定された問題を解きます。具体的には、以下の問題を解きます。 (15) $(\sqrt{3}+2)^2 - \sqrt{48}$ (16) $(\sqrt{5}+3)(\s...

根号式の展開計算
2025/6/5

与えられた2次関数 $y=2x^2 + 4x$ を、平方完成を用いて $y=a(x-p)^2 + q$ の形に変形する問題です。

二次関数平方完成数式変形
2025/6/5

与えられた3つの二次関数を扱います。 それぞれの関数は、 $y = 2x^2 + 4x$ $y = -x^2 + 4x$ $y = 3x^2 - 6x + 1$ です。問題の具体的な指示が不明なので、...

二次関数平方完成頂点
2025/6/5

与えられた式 $(x+y)(a-2b)$ を展開せよ。

展開多項式分配法則
2025/6/5

与えられた式 $(2x + 3y)(p + 6q)$ を展開すること。

式の展開分配法則多項式
2025/6/5

与えられた式 $(x+y)(-y+z)$ を展開せよ。

展開多項式代数
2025/6/5

与えられた不等式 $\frac{1}{2}(n+3) + \frac{1}{6} > \frac{1}{3}(4n-1)$ を満たす自然数 $n$ を全て求める問題です。

不等式一次不等式自然数
2025/6/5

与えられた条件から、一次関数の式を求める問題です。 (1) 点 $(2, -1)$ を通り、傾きが $3$ の直線 (2) 変化の割合が $-5$ で、$x=2$ のとき $y=3$ (3) $x =...

一次関数直線の式傾き切片
2025/6/5