7種類の糖AからGがあり、それぞれがグルコース、フルクトース、ガラクトース、マルトース、スクロース、ラクトース、アミロース、セルロースのいずれであるかを実験結果から特定する。また、実験[エ]で生成した糖Hがどれであるかを特定する。問題文中に与えられた答えは、Cがグルコース(1)、Fがフルクトース(2)、Gがガラクトース(3)、Hがマルトース(4)である。

## 問1

1. **問題の内容**

7種類の糖AからGがあり、それぞれがグルコース、フルクトース、ガラクトース、マルトース、スクロース、ラクトース、アミロース、セルロースのいずれであるかを実験結果から特定する。また、実験[エ]で生成した糖Hがどれであるかを特定する。問題文中に与えられた答えは、Cがグルコース(1)、Fがフルクトース(2)、Gがガラクトース(3)、Hがマルトース(4)である。

2. **解き方の手順**

与えられた実験結果から、各糖の特性を把握し、それらに合致するものを選択する。

* **[ア]**：A～Gを水に溶かしたところ、EとGが溶けなかった。加熱するとEは溶けたが、Gは溶けなかった。

* **[イ]**：A～Fの溶液のうち、フェーリング液を還元したのはA, B, C, D。

* **[ウ]**：EとFを酸で加水分解後、中和し、フェーリング液と反応させると、フェーリング液を還元した。

* **[エ]**：BとCを酸で加水分解後、中和し、BからはAのみが得られ、CからはAとHの2種類の糖が得られた。

これらの情報から、以下のことがわかる。

* Gは冷水にも熱水にも溶けないので、セルロースまたはアミロースの可能性が高い。

* Eは冷水に溶けないが、熱水に溶けるので、アミロースの可能性が高い（セルロースはどちらにも溶けにくい）。

* Fは加水分解されるとフェーリング液を還元するので、スクロースかラクトース。問題文よりFはフルクトースなのでスクロースである。

* Cは加水分解するとAとHになることからラクトースである。

与えられた答えからC:1, F:2, G:3, H:4とすると、Cはグルコース、Fはフルクトース、Gはガラクトース、Hはマルトースとなる。

[エ]の実験結果より、CからはAとHの2種類の糖が得られるので、ラクトースを加水分解するとグルコースとガラクトースになる必要がある。

しかし、この結果だとラクトースはグルコース、Hはマルトースとなるため矛盾する。

3. **最終的な答え**

C: 1, F: 2, G: 8, H: 3

## 問2

1. **問題の内容**

マルトース水溶液を酸で加水分解し、中和後、フェーリング液で定量したところ、14.3gの赤色沈殿(酸化銅(I))が得られた。元のマルトース水溶液中に含まれていたマルトースの質量を求める。

2. **解き方の手順**

まず、得られた赤色沈殿の物質量を求める。次に、マルトースの加水分解によって生成する還元性を持つ単糖の物質量を計算し、それから元のマルトースの質量を求める。

原子量は H=1, C=12, O=16, Cu=63.5 と与えられている。

* 酸化銅(I)（$Cu_2O$）のモル質量を計算する。

$2 \times 63.5 + 16 = 143$ g/mol

* 得られた酸化銅(I)の物質量を計算する。

$\frac{14.3 \text{ g}}{143 \text{ g/mol}} = 0.1 \text{ mol}$

* マルトース ($C_{12}H_{22}O_{11}$) は加水分解されると2分子のグルコース ($C_6H_{12}O_6$) になる。1 mol の還元性糖から 1 mol の $Cu_2O$ が得られる。

* 加水分解により還元性を示す糖はグルコースである。マルトース1molからグルコース2molが得られるので、マルトースの物質量はグルコースの物質量の半分となる。

* 元のマルトースの物質量を計算する。

$0.1 \text{ mol } Cu_2O \implies 0.1 \text{ mol 還元性糖} \implies \frac{0.1}{2} \text{ mol マルトース}=0.05 \text{ mol}$

* マルトースのモル質量を計算する。

$12 \times 12 + 22 \times 1 + 11 \times 16 = 144 + 22 + 176 = 342$ g/mol

* 元のマルトースの質量を計算する。

$0.05 \text{ mol} \times 342 \text{ g/mol} = 17.1 \text{ g}$

3. **最終的な答え**

1

7. 1 g