問題文は2つあります。 問題1:粘性抵抗を受けながら落下する質点の運動方程式 $m \frac{dv}{dt} = mg - \gamma v$ は同次微分方程式か、非同次微分方程式か、述べよ。 問題2:式(9) $x = A \cos(\omega t) + B \sin(\omega t)$ から式(10) $x = D \cos(\omega t + \delta)$ もしくは式(11) $x = E \sin(\omega t + \phi)$ への変換を示せ。

応用数学微分方程式運動方程式三角関数三角関数の合成非同次微分方程式
2025/6/4

1. 問題の内容

問題文は2つあります。
問題1:粘性抵抗を受けながら落下する質点の運動方程式 mdvdt=mgγvm \frac{dv}{dt} = mg - \gamma v は同次微分方程式か、非同次微分方程式か、述べよ。
問題2:式(9) x=Acos(ωt)+Bsin(ωt)x = A \cos(\omega t) + B \sin(\omega t) から式(10) x=Dcos(ωt+δ)x = D \cos(\omega t + \delta) もしくは式(11) x=Esin(ωt+ϕ)x = E \sin(\omega t + \phi) への変換を示せ。

2. 解き方の手順

問題1:
与えられた微分方程式 mdvdt=mgγvm \frac{dv}{dt} = mg - \gamma v を変形して、
dvdt+γmv=g\frac{dv}{dt} + \frac{\gamma}{m} v = g
と表すことができます。
この微分方程式は、vv に関する1階の線形微分方程式であり、右辺が0でないため、非同次微分方程式です。
問題2:
式(9)を三角関数の合成を用いて変形します。
x=Acos(ωt)+Bsin(ωt)x = A \cos(\omega t) + B \sin(\omega t)
ここで、 A=Dcos(δ)A = D \cos(\delta) , B=Dsin(δ)B = -D \sin(\delta) となる DDδ\delta を導入します。
すると、D=A2+B2D = \sqrt{A^2 + B^2} , tan(δ)=BA\tan(\delta) = -\frac{B}{A} が成り立ちます。
このとき、xx は次のように書き換えられます。
x=Dcos(δ)cos(ωt)Dsin(δ)sin(ωt)x = D \cos(\delta) \cos(\omega t) - D \sin(\delta) \sin(\omega t)
x=D[cos(ωt)cos(δ)sin(ωt)sin(δ)]x = D [\cos(\omega t) \cos(\delta) - \sin(\omega t) \sin(\delta)]
三角関数の加法定理 cos(α+β)=cosαcosβsinαsinβ\cos(\alpha + \beta) = \cos \alpha \cos \beta - \sin \alpha \sin \beta を用いると、
x=Dcos(ωt+δ)x = D \cos(\omega t + \delta)
となり、式(10)に変換できました。
同様に、 A=Esin(ϕ)A = E \sin(\phi) , B=Ecos(ϕ)B = E \cos(\phi) となる EEϕ\phi を導入します。
すると、E=A2+B2E = \sqrt{A^2 + B^2} , tan(ϕ)=AB\tan(\phi) = \frac{A}{B} が成り立ちます。
このとき、xx は次のように書き換えられます。
x=Esin(ϕ)cos(ωt)+Ecos(ϕ)sin(ωt)x = E \sin(\phi) \cos(\omega t) + E \cos(\phi) \sin(\omega t)
x=E[sin(ϕ)cos(ωt)+cos(ϕ)sin(ωt)]x = E [\sin(\phi) \cos(\omega t) + \cos(\phi) \sin(\omega t)]
三角関数の加法定理 sin(α+β)=sinαcosβ+cosαsinβ\sin(\alpha + \beta) = \sin \alpha \cos \beta + \cos \alpha \sin \beta を用いると、
x=Esin(ωt+ϕ)x = E \sin(\omega t + \phi)
となり、式(11)に変換できました。

3. 最終的な答え

問題1:非同次微分方程式
問題2:
式(9)から式(10)への変換:
x=Acos(ωt)+Bsin(ωt)=Dcos(ωt+δ)x = A \cos(\omega t) + B \sin(\omega t) = D \cos(\omega t + \delta), D=A2+B2D = \sqrt{A^2 + B^2}, tan(δ)=BA\tan(\delta) = -\frac{B}{A}
式(9)から式(11)への変換:
x=Acos(ωt)+Bsin(ωt)=Esin(ωt+ϕ)x = A \cos(\omega t) + B \sin(\omega t) = E \sin(\omega t + \phi), E=A2+B2E = \sqrt{A^2 + B^2}, tan(ϕ)=AB\tan(\phi) = \frac{A}{B}

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