次の同次連立一次方程式が非自明な解を持つような $a$ の値を求め、その場合の非自明な解も求めよ。 $$ \begin{cases} -x + y + az = 0 \\ 5x - 2y + 15z = 0 \\ 4x - y + (a+15)z = 0 \\ (a+1)x + y - 6z = 0 \end{cases} $$
2025/6/4
1. 問題の内容
次の同次連立一次方程式が非自明な解を持つような の値を求め、その場合の非自明な解も求めよ。
\begin{cases}
-x + y + az = 0 \\
5x - 2y + 15z = 0 \\
4x - y + (a+15)z = 0 \\
(a+1)x + y - 6z = 0
\end{cases}
2. 解き方の手順
与えられた連立一次方程式が非自明な解を持つための必要十分条件は、係数行列の行列式が0になることである。しかし、この問題には4つの方程式があり、単純に3x3の行列式を考えることはできない。そこで、いくつかの方程式から変数を消去して、方程式の数を減らすことを試みる。
まず、最初の2つの式から を消去する。第1式を2倍して第2式と足し合わせると、
2(-x + y + az) + (5x - 2y + 15z) = 0
-2x + 2y + 2az + 5x - 2y + 15z = 0
3x + (2a+15)z = 0
したがって、
x = -\frac{2a+15}{3}z
次に、この結果を最初の式に代入して を求める。
-\left(-\frac{2a+15}{3}z\right) + y + az = 0
\frac{2a+15}{3}z + y + az = 0
y = -\left(\frac{2a+15}{3} + a\right)z = -\left(\frac{2a+15+3a}{3}\right)z
y = -\frac{5a+15}{3}z
すなわち、
y = -\frac{5(a+3)}{3}z
ここで、得られた と を3番目の式と4番目の式に代入する。
4x - y + (a+15)z = 0
4\left(-\frac{2a+15}{3}z\right) - \left(-\frac{5(a+3)}{3}z\right) + (a+15)z = 0
-\frac{8a+60}{3} + \frac{5a+15}{3} + a + 15 = 0
-8a - 60 + 5a + 15 + 3a + 45 = 0
0 = 0
3番目の式からは何も新しい条件は得られない。
次に、4番目の式に と を代入する。
(a+1)x + y - 6z = 0
(a+1)\left(-\frac{2a+15}{3}z\right) - \frac{5a+15}{3}z - 6z = 0
-\frac{(a+1)(2a+15)}{3} - \frac{5a+15}{3} - 6 = 0
両辺に3を掛けて、
-(a+1)(2a+15) - (5a+15) - 18 = 0
-(2a^2+17a+15) - 5a - 15 - 18 = 0
-2a^2 - 22a - 48 = 0
2a^2 + 22a + 48 = 0
a^2 + 11a + 24 = 0
(a+3)(a+8) = 0
したがって、 または
の場合:
したがって、解は (ただし、 は任意の実数)
の場合:
したがって、解は (ただし、 は任意の実数)
3. 最終的な答え
のとき、非自明な解は ()
のとき、非自明な解は ()