(1) 三角形$ABC$の外心を$O$とする。線分$OA, OB, OC$の垂直二等分線をそれぞれ$l_1, l_2, l_3$とし、$l_1$と$l_2$の交点を$P$, $l_2$と$l_3$の交点を$Q$, $l_3$と$l_1$の交点を$R$とする。$O$が三角形$PQR$の内心であることを示せ。 (2) $AB=6, AC=4, BC=5$である三角形$ABC$の内心を$I$とする。また、直線$AI$と辺$BC$の交点を$D$とする。$BD:DC$, $AI:ID$をそれぞれ求めよ。
2025/6/4
1. 問題の内容
(1) 三角形の外心をとする。線分の垂直二等分線をそれぞれとし、との交点を, との交点を, との交点をとする。が三角形の内心であることを示せ。
(2) である三角形の内心をとする。また、直線と辺の交点をとする。, をそれぞれ求めよ。
2. 解き方の手順
(1)
まず、がそれぞれ線分の垂直二等分線であることから、
は線分上の任意の点に対して、を満たす点の集合である。同様に、は線分上の任意の点に対して、を満たす点の集合、は線分上の任意の点に対して、を満たす点の集合である。
外心は三角形の外接円の中心であるので、である。
点はとの交点なので、, が成り立つ。よって、であるので、点は線分の垂直二等分線上にある。同様に、は線分の垂直二等分線上、は線分の垂直二等分線上にある。
ここで、からに下ろした垂線の足をそれぞれとすると、
, , である。
, , であるので、, , である。
したがって、はの二等分線、はの二等分線、はの二等分線である。よって、は三角形の内心である。
(2)
角の二等分線の性質より、
三角形において、角の二等分線と辺の交点がなので、は角の二等分線である。
ここで、角の二等分線の長さの公式を用いる。
次に、を求める。内心は角の二等分線上にあるので、角の二等分線の性質より、
3. 最終的な答え
(1) は三角形の内心である。
(2) ,