楕円 $4x^2 + y^2 = 4$ と直線 $y = -x + k$ が異なる2点Q($x_1, y_1$), R($x_2, y_2$) で交わるとき、定数 $k$ の値の範囲を求め、線分QRの中点Pの軌跡を求める問題です。

幾何学楕円直線交点軌跡二次方程式判別式
2025/6/4

1. 問題の内容

楕円 4x2+y2=44x^2 + y^2 = 4 と直線 y=x+ky = -x + k が異なる2点Q(x1,y1x_1, y_1), R(x2,y2x_2, y_2) で交わるとき、定数 kk の値の範囲を求め、線分QRの中点Pの軌跡を求める問題です。

2. 解き方の手順

(1) 楕円と直線の交点について考えます。
楕円の方程式 4x2+y2=44x^2 + y^2 = 4 に直線の方程式 y=x+ky = -x + k を代入します。
4x2+(x+k)2=44x^2 + (-x + k)^2 = 4
4x2+x22kx+k2=44x^2 + x^2 - 2kx + k^2 = 4
5x22kx+k24=05x^2 - 2kx + k^2 - 4 = 0
この2次方程式が異なる2つの実数解を持つためには、判別式 D>0D > 0 である必要があります。
D=(2k)24(5)(k24)=4k220k2+80=16k2+80D = (-2k)^2 - 4(5)(k^2 - 4) = 4k^2 - 20k^2 + 80 = -16k^2 + 80
D>0D > 0 より、 16k2+80>0-16k^2 + 80 > 0
16k2<8016k^2 < 80
k2<5k^2 < 5
5<k<5-\sqrt{5} < k < \sqrt{5}
(2) 線分QRの中点Pの座標を求めます。
P(X,Y)P(X, Y) とすると、X=x1+x22X = \frac{x_1 + x_2}{2}Y=y1+y22Y = \frac{y_1 + y_2}{2}
5x22kx+k24=05x^2 - 2kx + k^2 - 4 = 0 の2つの解が x1,x2x_1, x_2 なので、解と係数の関係より、
x1+x2=2k5x_1 + x_2 = \frac{2k}{5}
X=x1+x22=k5X = \frac{x_1 + x_2}{2} = \frac{k}{5}
k=5Xk = 5X
y1=x1+ky_1 = -x_1 + ky2=x2+ky_2 = -x_2 + k
y1+y2=(x1+x2)+2k=2k5+2k=8k5y_1 + y_2 = -(x_1 + x_2) + 2k = -\frac{2k}{5} + 2k = \frac{8k}{5}
Y=y1+y22=4k5=4(5X)5=4XY = \frac{y_1 + y_2}{2} = \frac{4k}{5} = \frac{4(5X)}{5} = 4X
(3) kk の範囲から XX の範囲を求めます。
5<k<5-\sqrt{5} < k < \sqrt{5} なので、5<5X<5-\sqrt{5} < 5X < \sqrt{5}
55<X<55-\frac{\sqrt{5}}{5} < X < \frac{\sqrt{5}}{5}
Y=4XY = 4X なので、軌跡は y=4xy = 4x
(4) 楕円上の点と直線が一致しない条件を確認します。
x=±55x = \pm \frac{\sqrt{5}}{5} のとき、y=±455y= \pm \frac{4\sqrt{5}}{5}
このとき、y=x+ky = -x+k に代入して、 k=x+y=±55±455=±5k=x+y = \pm \frac{\sqrt{5}}{5} \pm \frac{4\sqrt{5}}{5} = \pm \sqrt{5}
これは異なる2点で交わる条件 5<k<5-\sqrt{5}<k<\sqrt{5} に反するので、これらの点は除外する必要はありません。

3. 最終的な答え

kk の値の範囲: 5<k<5-\sqrt{5} < k < \sqrt{5}
Pの軌跡: y=4xy = 4x (55<x<55-\frac{\sqrt{5}}{5} < x < \frac{\sqrt{5}}{5})

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